続 よみがえる金融

「”よみがえる金融”という本を読まれた方、挙手をお願いします。」

先日、ある地方銀行の支店長会議、100名あまりの人の前での話です。

この5月に発刊された”よみがえる金融” (ダイヤモンド社) は第一勧業信用組合の新田信行理事長のご著書ですが、地域金融・中小企業金融の勘所が満載です。

私も親しい人たちに薦めましたが、「感銘を受けた。猛省した。地域金融、中小企業はこうでなければ❗️」と好評です。彼らは顧客本位のビジネスモデル、顧客との共通価値の創造に汗を流している人たちです。

金融庁の大幹部も読んでいるとの話も聞こえてきます。

ところが地銀、第二地銀、信用金庫の多くの人たちの認知度は必ずしも高くありません。

どうやら「信用組合の話は自分たちには関係ない」との思い上がりがあるように思います。金融カースト制度があるとでも思っているのでしょうか。笑止千万です。

ちなみに冒頭の地方銀行でも手を上げた人は「ゼロ」。

視野を狭め、謙虚さを失うと、自らの成長の目を摘み取ることになりかねません。

これは地域金融機関に限った話ではありませんが。

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コメント

  1. ARC(短縮しました) より:

    ”地域金融機関に限った話ではありません” → ”金融機関に限った話ではありません”

    としたいなあ。

    興味を覚えて、理事長のインタビュー記事やら名言集やらを読みましたよ。

    こんな時でないと門外漢のアッシには別世界ですから。

    イヤ〜 感心しました。

    だいぶご無沙汰だから、近々四谷に飲みに行こ・・・

  2. 旅芸人 より:

    「よみがえる金融」に登場する芸妓ローンの現場を見てきました。

    この金融機関は本物です。

    4年間で43億円の累積赤字を一掃したというのもよくわかります。

    これは信用組合だから我々とは違うという人は多いのですが、何が違うのかと問い詰めると枝葉末節的な話ばかり。

    話になりません。

  3. 寺岡雅顕 より:

     先の土曜日に某信用金庫の「全役員および支店長次長研修(180人参加)」で「よみがえる銀行」をご紹介しましたが、読んだという方は一人もいらっしゃいませんでした。昨日は某中堅地銀の融資課長会議で同様に問うてみたところ一人だけでした。

     一方、先週金曜日にすでに足かけ3年人材育成にかかわっている某信用金庫の理事に、新田さんの御本を進呈したところ(本の存在をご存じありませんでした)、金曜日の内にお読みになって、「感動しました。土曜日に理事長の自宅まで持って行きました」というメールを頂きました。浸透するには時間がかかりそうです。微力ながら私も機会があるたびに紹介していきたいと思います。

     金融カースト制度は存在します。

     昔頭取から直接命を受けて先進的な取り組みをしている金融機関を調査したことが有ります。その折、直属の上司から「下位金融機関にヒアリングする意味がどこにある」と罵倒されたことを思い出しました。その体質は少なくとも私が在籍していた4年前には確かに残っていました。

  4. 寺岡雅顕 より:

    よみがえる銀行 →よみがえる金融 です。

    間違えました。

  5. 旅芸人 より:

    地銀の人たちと話をすると大手行、中位行、下位行という表現がよく出てきます。いまだに規模の文化なんですね。

    だから合理性のある業務提携よりも、訳のわからない統合や合併を志向するのでしょうか。

    もちろん例外はあるのですが、中位行や下位行のほうにピカッと光る良い銀行が多いような気がするのですが。