身延循環

ちょうど50年前のことです。

この日も日曜日でした。

平塚のハカセと身延線循環の旅に出ました。

新宿 → 甲府 → (身延線) → 富士 → 沼津 → 東京 のルートです。

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甲府までは中央本線ですが、当時、中央本線の「特急あずさ」は2往復しかなく、同本線の優等列車の主力は「急行アルプス」でした。

ハカセとは新宿発 6時15分 (だったと思う) の松本経由の長野行普通列車 (旧式の客車を電気機関車が牽引) に同乗する約束だったのですが、寝坊してしまい乗り遅れる始末。

新宿発 7時発の「第1アルプス」 (松本行、飯田行の「第1赤石」を併結) に何とか飛び乗り、塩山駅でハカセの乗る普通列車に追いつきました。

甲府からの身延線は古ぼけた電車でしたが、駅間の短い区間を一つ一つ停車して海に向かうのは風情があり、車中では海のない武田信玄が駿河を目指したことなどを思い描いていました。

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(甲斐常葉駅)

身延線の沿線には下部温泉があり、松本清張さんの「波の塔」の舞台になり、その後に何度かテレビで放映されましたが、当時はひなびた湯治場という印象しかありませんでした。

沼津で途中下車したのは沼津機関区でD52というSLを見るため。

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沼津と国府津を結ぶ御殿場線はまだ電化されておらずD52が牽引する客車列車が走っていたのです。

今だったら絶対に沼津から御殿場線周りでSL列車に乗車となるのですが、あっさり東海道線で東京に戻ったのは後悔先に立たずです。

本日も写真の提供はハカセです。


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コメント

  1. ARC(短縮しました) より:

    まず、身延線を一周りして戻ってくるという切符が用意されているのが驚き。

    アルプスには昼行夜行を問わず何かとお世話になりました。あずさが唄になったのはもっと後でしたっけ。当時は通学途上の新宿で眺めるだけでした。

  2. 旅芸人 より:

    そうなんですわ、硬券があるんですよ。当時もビックリしました。

    第1アルプスというのも懐かしい。アルプス1号よりも速そうな感じがする。

    客レだったら、初狩、笹子とスイッチバックだったのに、電車特急はスイスイと通過してしまうんですわ。

    身延線の中で腹が減ったけど途中駅には駅弁もなく、富士駅でやっと幕の内弁当にありつけたような気がする。

    食い物のことはよく覚えています。