首都圏や大阪近郊、名古屋近郊、さらには政令指定都市まで広げても、リレーションシップバンキングに取り組んでいる地域金融機関は数えるほどしかありません。
属人的、イベント的な「なんちゃってリレバン」のオンパレードです。
一方、人口減少のペースが早く、景況感の厳しい、いわゆる過疎地に分類される地域の中には、小ぶりながら模範的ともいえる“組織的継続的リレバン金融機関”が少なからず活躍しています。
前者に属する首都圏の大手地銀の幹部が、
「今はまだ、顧客数が多いのでプロダクトアウトのトランザクションバンキングで、それなりの収益が上がる。あなたの言うことは分からないでもないが、正直なところ、手間のかかるリレバンは後回しになってしまう。」
と本音を語ってくれました。
ただ、プロダクトアウトのトラバンは、いずれはAIフィンテックを駆使したローコストの新規参入者に席巻されることは間違いありません。
ネットワーク系となると全国津々浦々に一斉に網をかけてくるのでしょうが、“対面型”になると新規参入者は、当然のことながら、前者の大都市部でのビジネス展開を優先するでしょう。
それに対し、過疎地は後回しです。セブンイレブンやスターバックスの進出が最後になったような地域にはなかなか現れません。
過疎地の地域金融機関と比べると、プロダクトアウトのトラバンでうつつを抜かす大都市部の地域金融機関に残された時間はありません。
さあ、どうする⁉️
コメント
手間のかかるリレバンを後回しにして、サステナブルでしょうか?手間がかかるからこそ、直ちに始めなければ。多胡さんの問題意識に共感いたします。