ファクトを見ているのか?

千葉銀行と横浜銀行の包括業務提携に関するメディア報道に一通り目を通しているのですが、

「業務提携は途中経過であり、最終的には経営統合/合併」という思考が根底に流れています。

3年前の千葉武蔵野アライアンス (CMA) に冷たかったアナリストやメディアは、あくまでも資本統合に持って行きたいようで、ワタシの考えとは大きなギャップがあります。

~資本統合したことによる無駄なコスト(機会費用も含む)とヒューマンアセットの毀損

~資本統合した銀行グループが出した施策は、すべて連携や業務提携でできることだったというファクト

~資本統合と業務提携のスピード感の違い (CMAが着実に成果を出している一方で、某FGでは数年経過しても資本以外はほとんど一緒になっていないというファクト)

~そもそも合併費用を捻出できるだけの体力がない金融機関が多い

中長期的に抜本的な構造改革を可能にするのは経営統合であるとおっしゃる資本統合論者の方々は果たして、現実を直視しているのでしょうか。


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コメント

  1. 高見守久 より:

    横浜銀行といえば、コンコルディアフィナンシャルグループの中核会社といえるでしょう。子会社の東日本銀行が業務改善命令の処分を受けて1年を経過しました。私は当時、コンコルディアフィナンシャルグループに対して、ガバナンスがなっていないと苦情を申し上げました。横浜銀行と千葉銀行は地方銀行とはいえ、それぞれメガバンクなみの実力を持っていると思いますが、図体が大きくなるほど、隙もできます。コーポレートガバナンスを強化するためには、内部監査の高度化が必要です。まずは業務提携でスタートしたほうが、各々が機動的な経営活動できるのではないでしょうか。