レイジー保証機関はどこだ!

23日のブログで島根県信用保証協会の小野さんとの電話について書きました。

「保証人は、経営者が困窮しているときに『金返せ』とは言いません。『大丈夫か? 何か私にできることはないか?』と言うはずです。」

そうなんです、信用保証協会は借り手である中小小規模事業者の後ろ盾なのです。

信用保証協会は中小小規模事業者のためにもっと汗を流すべきとの思想は、山梨県信用保証協会のもと保証部長だった有野さんからも教えてもらいました。

有野さんは10月24日の第2回ジンテックセミナーで、パネリストとして登壇しましたが、保証料は借り手からもらっていることの意味を強調しました。

「信用保証協会の保証料は事業者さんから頂戴しているのだから、事業者さん、お客さんの何かお役に立ち、ありがとうと言われたい。そのために保証協会でできることならなんでもやるし、保証協会以外のことでも、やってあげたい。」

経営改善/ 事業再生の支援をせず、保証行為と代位弁済と回収だけで満足している信用保証協会もあるようですか、これだけで顧客本位とは言えません。

地域金融機関とともに保証機関も、求められるのは顧客本位です。

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コメント

  1. 15分の1 より:

    昨年の協会法改正により、経営支援が法律に明記されました。全国の保証協会では程度の差はありますが、法律に明記される前から、経営支援を行ってきました。ただ、組織だってやるケースもあれば、「個」が継続的に実施しているものも多々あったと思います。実際そうした事例を幾つも聞いています。他方で、保証協会は、過去数十年にわたり、黒子の存在と言われ続け、前に出ることを良しとしない風潮があったのも事実です。でも、島根だけでなく、全国の協会の中にも確実に変化が始まっています。まだこれからですし、「個」がベースのところが多いのも事実ですが、組織的、継続的になるように事例の横展開や情報共有、情報発信をしながら、変革し続ける必要があると思います。協会は、地域から逃げることが出来ない存在です。地域になくてはならない存在として、地域での創業・経営・事業承継・再生支援を含めた金融仲介機能を発揮していくことが、中小企業と金融機関と等距離にある保証協会にしか出来ない仕事だと思います。これをやらないと、多くの地方は、地域そのものが成り立たなくなります。悪い先は廃業すべきとの論調を最近よく耳にしますが、都心部と地方部では、置かれている経済環境が全く異なります。地域経済の生き残りのために黒子の存在が力を出す時です。保証協会はあくまでも保証人の立場です。よって、金融機関との連携が必要です。ここも、昨年から見直しが進んでいます。地域金融機関と連携し、地域のためにしっかりと前に進んでいければと思っています。

  2. qzs04203 より:

    早速、レイジー保証機関の情報がワタシのところに入って来ました。
    ひどいですわ。
    鬼のような保証人です。

  3. 橋本卓典 より:

    保証協会も銀行と同じで、保証・回収のニ択ではなく、お客様との持続的な関係を構築していこうと法律上も変わりましたし、肌感覚ですが、職員の方々も変わり始めたように感じます。強く思い行動するだけでなく、ネットワークとしての繋がりや広がりが出てきました。金融庁はもちろん中小企業庁もこれを強く支持しています。先週のジンテックセミナーのパネルディスカッションでご一緒した貴田金融課長のお話を聞いていても確信しました。

    島根の小野さん、山梨の有野さんのネットワークに繋がり、是非、地域金融で変革が起きていることを体験ください。

  4. 山猿 より:

    保証協会は厳密に個別資産査定をする組織ではなく、また監督官庁からもこれまでその面での厳密な指導を受けてきませんでした。
    そこで『大丈夫じゃん、もっともっと企業に入り込めるんだ』と考えた職員と、『まぁこんなもんでいいんでないかい』と考えた職員に分かれたのではないか、と勝手に考えています。またその時の保証協会としての意思決定は、その時に在籍した“影響力のある職員”が行っているはずです。あくまでも個の問題です。
    だからこそ、もっともっと企業に入り込める、という意識に持っていける余地はまだあるんじゃないかと思いますね。融資保証ではありますがそれなりの実弾を持ち、他の支援機関とも関連性を保ち、行政サイドにも比較的近い保証協会がそう吹っ切れるなら、相応に使える組織になれる気がします。

  5. 寺岡雅顕 より:

    【偶然耳に入った話で恐縮ですが】
     広大なエリアを担当する保証協会では、地域一番手銀行とは仲良くするが、地元信用金庫は相手にしないという話を聞いたことがあります。

     自分が支店・支所に異動した場合、地域一番手銀行に恩を売っておけば自分に利益が返ってくる・・・ということのようです。信用金庫と仲良くしても、異動した先には「その信用金庫は無いよね・・・」ということでしょうね。

     妙な所で利害が一致し、地域金融が歪になるようなことは無いように願いたいですね。

  6. 山猿 より:

    寺岡さまがおっしゃるような事があるなら噴飯ものです。
    正に橋本さまがおっしゃる『優先順位の誤謬』です。甲斐の虎が吠えますよ。
    『誰から給料もらっとるんじゃ!』

  7. qzs04203 より:

    山猿さん、

    そうです、そうです。
    ジンテックセミナーにパネリストとして登壇した「甲斐の虎」は、保証料は企業からいただいていると強調していました。
    同じパネルに登壇した銀行員の吉澤さんは、金利はお客さまからいただいていると言っていました。
    ともに「だから、お客さまのために汗を流すのは当たり前」と。