再生屋がボードにいるか?

26日のブログで紹介した「企業再生支援ができる支店長を揃えている」地域金融機関のトップは、かつて債権回収で苦労し、貸付債権の回収業務を貸出先の経営改善/企業再生の支援業務へと転換させていった方のようです。

組織的継続的なリレバンで及第点の地域金融機関は、トップもしくはそれに準じるポジションに、このような経験を有している再生屋が就いています。

一方、プロダクトアウトのノルマ漬けで、リレバンは巧妙ななんちゃっての仮面装備、そういう地域金融機関のボードには再生屋の姿を見ることができません。内部管理や社内政治に長けた人たちを見ることはできますが。

冒頭に登場するトップは、長年にわたり業況の厳しい顧客に伴走して経営改善をしていたので、そんじょそこらの雲の上にいる地域金融機関の経営者とは危機感のレベルが違うのです。

この金融機関では大改革が始まろうとしています。

陰ながら応援しています。

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コメント

  1. 橋本卓典 より:

    今が銀行のビジネスモデルが変わる節目なのですね。支店とは長らく「預金吸収センター」であり、「ローンセンター」でした。だから「支店長会議」が、外部の私には奇異に映る程、こんなにも重要だったのです。しかし、それさえも、時代の変遷とともに変わります。支店は一体、何のためにあるのかという将来を見据えた議論も必要です。存在価値があるのだとすると、訳の分からないものをお客さんに売りつける「悪の巣窟」であってはなりません。単に預金を吸収するだけでもないはずです。多分、多胡さんのおっしゃる金融機関の支店長さんは「オレが支店長だ」という感覚はゼロで、「何かお役に立てませんかね」というスタンスだと思いますよ。それが結果として、預貸(計測できる世界)でも好業績につながっているのです。見えていない「お役立ち」の動きにこそ、真価があるはずです。

  2. 新田信行 より:

    支店は、人と人とのふれあいの場だと思っています。人が集まる地域のコミュニティの広場に出来たらいいですね