茹でガエルだけではなかった

去年と変わらないなぁ。

この半月、ローカル紙も含めさまざまな新聞に掲載されている地域金融機関のトップの新春の挨拶に目を通した感想です。

茹でガエルさんたちにはお湯の温度が若干上がったという程度の感覚なんでしょうね。

そういう中で、あるローカル紙にあった某金融機関のトップの新年の講話にはシビれるものがありました。

~変えないことのリスクの大きさを考えねばならない、

~無自覚、無関心、無知、無責任という4つの壁を乗り越える努力を怠るな、

新聞には出ていませんが、これを踏まえた具体的な施策もあるものと推察されます。

このトップ、勝負に出ていますね。

ここまでの姿勢を見せられた職員たちは、懸命になってトップの背中を追いかけていくでしょう。

この金融機関、大きな変革が期待できそうです。

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コメント

  1. 橋本卓典 より:

    地域金融ではなく、資産運用の話ですが、昨年12月のフィデリティ証券が実施した全投信の販売手数料の恒久的無料化は、破壊的な発表となりました。販売手数料は常に利益相反の疑いとインセンティブ暴走の温床となりやすい性質があります。販売手数料ではなく、「運用助言手数料」に収益の柱を移すというビジネスモデルの大転換をいち早く踏み切ったフィデリティは英断です。これは銀行の預かり資産ビジネスにも破壊的な影響を及ぼすと思います。販売手数料を取り続ける金融機関は生き残れない可能性大です。

    価値とは何でしょうか。自分たちの販売に掛かる費用を顧客に支払ってもらうことでしょうか。運用助言の価値を認めてもらうことですよね。顧客本位とは「冷やし中華もやってます」というものではなく、存在自体が顧客本位にならなくてはならないのです。

    フィデリティに起きる当然の変化は、運用助言の高度化です。プロフェッショナル化が必然的に起きるでしょう。人事評価もそう変わるはずです。販売手数料で評価される人はどういう人でしょうか?たくさん売った人ですよね。フィデリティの動きを当然見ている金融庁はどう動くでしょうか。

    急旋回して、多胡さんの問題意識に戻りますが、こういう時代の大きな変化を理解できない、見ようとしない経営者は、組織を苦境に追い込む戦犯だと私は思います。

  2. 東北の銀行員 より:

    「当行は個人向け融資が強み」~東北地方紙で語った某地域銀行トップの言葉です。

    当該行が「個人向け融資」という強みを持つ分野へリソースを集中することで一番手行との棲み分けを図っていることは、貸出金構成比からも窺い知ることが出来ます。
    個人的に決して相容れないスタンスの銀行だと思いますが(笑)勝負に出るというトップの意志は明確に伝わりました。

    やはり量的リソースに劣る二番手以下行は「選択と集中」による差別化戦略が必要なのだと思います。
    もし一番手行と同じビジネスモデルに満足している経営者の方がいたとしたら、正にこれから苦境に追い込まれる事になるのではないでしょうか。

  3. 左馬助 より:

    昨年、証券子会社を設立した某地方銀行。

    同時期に山陰ではガリバー地銀が、証券子会社を廃業し、野村との提携に向かいました。
    某地方銀行の狙いは品揃えと聞き、愕然。

    橋本さんのおっしゃる「冷やし中華、あります」なんですよね。