セーフティネット保証、担い手に求められるもの

昨日 (2/28)、経済産業省/中小企業庁は、新型コロナウイルス感染症によって事業活動に悪影響が出ている(出るであろう)中小企業・小規模事業者の資金繰り対策として、セーフティネット保証4号を発動させると発表しました。

「セーフティネット保証4号」は、災害など突発的な事由で中小企業の経営の安定に支障が出ている場合に自治体からの要請に基づき、各地の信用保証協会が中小企業の借入金を100%保証する制度です。

100%保証というと、1998年 10月に実施された「中小企業金融安定化特別保証制度」(特別保証制度) と、2008年 10月からの「原材料価格高騰対応等緊急保証制度」(緊急保証制度) が思い出されますが、両制度とも中小企業支援という目的はそれなりに果たしたものの、取り扱い金融機関の中には自らの利益目的にこの制度を悪用するフリーライダーがいたことは否定できません。

今回のセーフティネット保証4号では、フリーライダーを排除し、真の意味で中小小規模事業者のために活用されるよう、この制度を運用する上での当事者の「責任と矜持」が求められます。

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コメント

  1. 寺岡雅顕 より:

     金融検査マニュアルが廃止されたとは言え、別冊中小企業融資編「事例集」に示された「中小企業の理解の仕方・事業のとらえ方」は、いつの時代でも不偏的なものと考えています。

     今こそ、同事例集事例14(知ってナック事例集でもNo14)の「暖冬による被害を被ったスキー場ロッジ」の事例。および事例27(知ってナットクでは事例No27)の「台風被害をうけた水産物加工業者」の事例の二つの考え方が大きく参考となるはずです。

     金融庁が過去、貸しはがし防止のために、別冊中小企業融資編「事例集」の中から多くの事例を抜き出し、一般の企業者にも分り易いく解説し直したものが、知ってナットク事例集です。貸しはがし防止のために書き直されたものですが、中小企業の特徴のとらえ方、事業性の理解のポイントが良く整理されており、中小企業金融に携わる者には、バイブルのようなものだと考えています。金融庁の精鋭の英知を集めたものだと聞いています。

     改めて、「事例集のオリジナル」と「知ってナットク事例集」を読み込み、その本質を理解した上で、金融機関は今の難局に立ち向かっていただきたいものです。

  2. 寺岡雅顕 より:

    間違いがありました。
     事例集27 ⇒ 知ってナットク事例集No23
    でした。失礼しました。