定義のあいまいなスローガンはやめませんか

~横山理事長は愛という言葉の耳あたりのよさにご自身もかつて疑問を持ったことを話された上で、愛本位の定義を本基調講演できちんと説明されておられました。たしか「愛のない行動は、無関心」という愛本位主義行動の補集合の行動を明示されていました。これによりしののめ信金さんのステークホルダーにきちんとハードルが伝わり、ステークホルダーの誰もが、愛本位の行動かどうかが判別でき、監視ができます。持続可能なビジネスモデルには、そこで使われる耳あたりのよいテクニカルタームのきちんとした定義が必要なように思えます。

昨日のブログ「上越は愛」に対する、

八代アソシエイツ・八代さんからの正鵠を射るコメントです。

八代さんの指摘のとおり、リレバンにしても、地方創生にしても、事業性評価にしても、地域金融機関の多くは定義があいまい、独りよがりが多いことは事実です。

定義が適当、いいかげんだから、ステークホルダーは監視することができず、メディアも容易に騙されてしまうのです。

来季スタートの中期経営計画の策定に入っている地域金融機関が多いようですが、「リレバン、事業性評価、課題解決、コンサル、地方創生などなど」耳触りの良いワード(と、それに伴う個別項目の目標)だけを羅列するのはもうやめませんか。

ステークホルダーがしっかりとチェックできるような、それ以前に自らが事後検証できるような定義づけすることをお忘れなく。

先月のリーサム名古屋のサマリーが本日の日経に掲載されています。2ページぶち抜きです。 杖村さんと横山さんの基調講演は、改めて文章で読...

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 八代恭一郎 より:

    愛本位を例えに補足しますと、地域やお客様に無限の愛を与えているから、当然地域金融機関は形としての愛を受け取る資格があるといるロジックを盾に、ハードルの定義の甘さをついて、いつしかわずかばかりの愛の提供で、形としての愛=収益や残高を効率的に得られるところまでハードルを下げるといった傾向が多くの地域金融機関にはあるということです。
    ここまでハードルを下げれば愛本位は収益至上主義に見事にすり替わるわけです。本業赤字でサステナビリティがやばいとさんざんいわれていると、愛を与える余裕もなく、執拗にすり替えたくなる気持ちもあるはずでしょうが。

  2. 新田信行 より:

    金融機関の建前と本音、二枚舌は当たり前になっていますね。私は建前がどう具体化しているのか、その事例と実務しか信用しません。理念から個別行動までの一貫性を開示していくことが、信頼を取り戻す上で必要ですね。