🎯リレバン思想を基軸にした連携、再編

2020年~2021年と地域金融機関の再編の機運が高まったものの、実際は再編(すなわち資本統合)以上に、地域金融機関がからむ「連携」が急速に進みました。

地域金融機関の連携(業務提携、アライアンス、パートナーシップ)には、いくつかのパターンがあります。

~地域金融機関同士、

~地域金融機関と中小企業等の支援組織(信用保証協会など)、

~地域金融機関と地域金融以外のさまざまな業種もしくはそれらを傘下に収める組織体(SBIなど)、

これらの連携から見えてくる地域金融機関の主たる狙いとして、

①コスト効率化、

②トップラインの増加に向けた可能性の追求、

③顧客の事業変革/経営改善/事業再生を支援するための業務のレベルアップ、

が挙げられます。

ウィズコロナ、ポストコロナで顧客の事業変革、経営改善、さらには事業再生などのサポートが待ったなしの状況となった今、③への要請が高まっています。(→その一方で、債権回収のセミナーが流行りとの情報もあり、顧客本位の業務運営とは名ばかりの金融機関が馬脚を現しています)

2022年になり、これらの連携はさらに加速すると考えられますが、①については単なるコストダウンではなく業務によるメリハリが不可欠ですし、②では連携先への丸投げは厳禁です。

再編もそうですが、連携についても「地域の顧客のため、地域経済社会のために」という思想が薄弱になるようだと、いずれツケは回ってきます。

「地域の顧客のため、地域経済社会のために」はリレバンの基本思想ですが、リレバンという思想の共有化を主眼に置いた再編(資本統合、すなわち合併、経営統合)はワタシの知る限り一例しかありません。

組織的継続的リレバンの取り組みを行なっている地域金融機関がほとんどないため、連携の軸が作ることができないのが主たる理由と考えられます。

リレバン思想の共有化を目的とする再編、それ以前にリレバン連携が当たり前になる、そういう2022年を目指し、発信し続けるつもりです。

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