「金利急上昇で外債含み損 損失処理が課題 地銀」
27日のYahooニュース(時事通信)です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/541b65b0b5e07fdead28eea827f46456d5f8a6cf
旅芸人ブログで何度も発信していますが、地域金融機関が海外金利リスクを過度に取っている現状に身の毛がよだつような恐ろしさを感じています。
~地域金融に詳しい専門家は、「市場環境に合わせて(運用する)資産の構成を入れ替えていくべきだ」と指摘している。
記事のなかにこのようなコメントがありますが、“地域金融に詳しい専門家”氏は、経営陣が有価証券運用に十分理解があり、運用スキルの高い人材層が厚い一部の地方銀行等のことに詳しいなのだと解釈しました。
ところが、今回の海外金利上昇で慌てふためいている地域金融機関の多くは、経営が有価証券運用部門に丸投げ、当該部門の人材は手薄で、十分な処遇がなされていません。
こういう地域金融機関が果たして市場環境に合わせて運用資産構成を臨機応変に入れ替えていくようなことができるでしょうか。
海外金利リスクではなく、地域金融機関の経営陣や現場にとって身近に感じることのできる国内金利、そして自力で改善する余地のある地元における信用リスクのところで勝負すべきだと思います。
コロナ禍でゼロゼロ融資などノーリスク金融商品を売り込むことに躍起になっていた金融機関には難易度が高いのでしょうが、海外金利上昇や地政学的なリスクに巻き込まれるよりも、地域金融機関の経営理念に合致した本来のリスクテイクだということは、誰にでもわかることです。
わかっているのになぜやらない。
コメント
「海外金利リスクではなく、地域金融機関の経営陣や現場にとって身近に感じることのできる国内金利、そして自力で改善する余地のある地元における信用リスクのところで勝負すべきだと思います。」
同感です。
融資にリスク回避的に動いていたのかもしれませんが、経営資源もリスク把握も十分でない外債運用に傾注するのは、経営のリアリティにも欠けていると言わざるを得ないと思います。本末転倒、支離滅裂です。
リスク管理と言う面で言うなら、自分達が普段から接している地域経済の方が、リスク管理しやすいのは当然で、何故其処で勝負せずに、他の不得手な所で勝負しようとするのか(そもそも、勝負するつもりは無いのかもしれませんが)、理解できません。
組織のケイパビリティとして、外債運用までやる能力を、経営者として培ってきた!という自信があるなら止めませんが、なら経営責任もちゃんと取って欲しいものです。