🚩(続)株主提案

本日のブログ、「株主提案」の続編です。

実をいうと、4月に発信した旅芸人ブログで一番読まれるだろうと思っていたのは、21日の 「低迷するPBRに円安が襲いかかる」 ...

資本政策の見直しを求める投資家に対して、

「資本は地域企業、地域経済社会を守り、持続的成長のために使っているのだ。地元顧客相手に過度な短期的利益を追求することが地元事業者の廃業や倒産を加速し、それが地域崩壊を招くことになる。地銀にとって大打撃、株主価値は下落する。株主への過度な利益還元により地域を支える力を落とすのではなく、適正な資本をバッファーに地域経済社会の持続的成長を進めていくことが株主のためになる。」

との対話が胸を張ってできるかどうか。

美辞麗句を並べても、地域企業、経済、社会を本当に支えているとは思えない、目先の利益追求するだけの自己中心的なトラバン地銀には到底できない芸当です。

トラバン地銀は対話もできず、短期的な視点での利益還元を主張する投資家の言うがままに流されていくしか、なす術はありません。地域顧客、地域経済、地域社会にとってはたまったものじゃありません。

リレバン地銀は冒頭の主張をすべきですが、「そんなことは知ったことじゃない」との投資家がマジョリティなら、非上場化も考えねばならないでしょう。そうしなければ地域は守れない。

残念なのは地域における企業や個人とのビジネスが土台にありながら、「そんなこと知ったことじゃない」とのスタンスで保有するリレバン地銀の株を短期的思考で機械的に売り払った日本の機関投資家が少なからずいることです。

リレバン地銀の株を機械的に売るのではなく、トラバン地銀に対し「地域を支えていないじゃないか」とプレッシャーをかけることが、SDGs(とくに開発目標8.10)にコミットしている投資家のあるべき姿ではないでしょうか。

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コメント

  1. 長川康一 より:

    利益というレイヤーしか持ち合わせていない投資家。一方地域金融機関は利益というレイヤーと地域経済社会というレイヤーをも持ち合わせています。投資家は利益というレイヤーだけ拘ることができますが、地域金融機関は地域経済社会レイヤー抜き生存できません。それ故地域社会レイヤーの上で利益レイヤーを組み立てゆくしかないのではないのでしょうか。