岐阜県信用保証協会が、自身の「知的資産経営報告書」を策定しました。
信用保証協会は金融機関と同様に、その生命線はヒトです。
コロナ禍で地域最大の与信提供者となり、地元事業者のポストコロナに向けた事業変革支援での中核的役割を担う信用保証協会にとって、ヒト(役職員)の意識改革と行動変容は喫緊の課題です。
そういう視点から、自らの知的資産経営報告書を作ることにしたのは大きな意義があります。
https://www.nikkinonline.com/article/83841
知的資産経営研究会によれば、
~「知的資産経営報告書」とは、企業が持っている技術、ノウハウ、人材などの重要な知的資産を、どのように活用して企業の価値創造につなげていくかという、自社の知的資産経営の取り組みをまとめ、その内容を開示する役割をもつ報告書です。知的資産には人的資産が含まれます。
https://www.chitekishisan.jp/chitekishisan
ワタクシごとながら、2010年に兵庫県加古川市の「とんかつ きりしま」の知的資産経営報告書↓を見た時の衝撃を忘れることはできません。教えてくださったのは但陽信用金庫の藤後さん(当時、常務理事)です。
https://tonkatsu-kirishima.co.jp/jp/wp-content/uploads/2018/12/report-20101029.pdf
さて、
人的資本/人的資産については、本事務年度の金融行政方針(業態横断的なモニタリング方針)に、以下の通り記載されており、
「持続的な価値創造を支える基盤は金融機関の人的資本であることを踏まえ、各層の役職員との対話を通じて金融機関の人的投資や人材育成の取り組みを促していく。」
これに基づく行政サイドによる『対話』が、すでに始まっています。
こういう流れの中で、知的資産経営報告書が威力を発揮すると思うのですが、
この分野での先駆者であり、伝道者でもある森下勉さんにうかがったところ、
地域金融機関においてそういう問題意識を持って試行錯誤しているところはあるものの、実際に自身の知的資産経営報告書を作成開示しているケースはないのでは、とのことでした。
岐阜県信用保証協会は、まさしくパイオニアです。
これを取り上げた、24日のニッキン紙面↓には、同協会の渡辺直さん(保証業務部長)のコメントが載っています。
~保証協会について「お客さまに近いようで遠い。顧客支援の目線、意識を持った人材を育てたい。」