金融機関が自らふるさと納税を行うケースは過去にもありますが、
今回の玉島信用金庫による岡山県高梁市へのふるさと納税は、歴史をそれなりに知るものには興味深いものがあります。
~玉島信金、初の「企業版ふる納」実施 信金連携が奏功
https://www.nikkinonline.com/article/98144
~高梁市は、地元の名士である山田方谷(ほうこく)の大河ドラマ化を目指している。「市外の人にも高梁市の偉人を知ってもらいたい」(近藤隆則市長)と企業版ふるさと納税による資金調達を進めていた。相談を受けた岡田理事長(備北信金、本店高梁市)が県内信金へ打診したところ、歴史的につながりの深い玉島信金が賛同した。玉島信金が寄付し100万円は山田方谷の新聞連載小説の製作費などに充てる。備北信金は新聞広告のスポンサーとして同事業を応援する。宅和理事長(玉島信金)は「今後とも信金同士のつながりを大切にしていきたい」と話した。(上記記事より抜粋)
江戸時代、玉島は山陽道にありながら、備中松山藩(高梁市)の領地(飛地)でした。
宅和さんによれば、山田方谷のもとに逗留した越後の河井継之助が、玉島を訪問、
「玉島は、広大にはあらざれども繁華にて、思いしよりも好所なり」
と感想を述べているそうです。
昨年、封切られた映画「峠」では、主人公の河井が山田方谷を訪ねるシーンはなく、備中高梁も玉島も出てきませんでしたが、
大河ドラマ実現となれば寅さんの映画以来、備中高梁への注目度が高まることでしょう。