本ブログでは一貫して、信用保証協会の経営支援業務の二極化を問題視していますが、やらない・やっているふりの保証協会の「拠り所」は、
信用保証協会法20条2にある「当該業務(保証など)の遂行を妨げない限度において、経営支援を行う」の「遂行を妨げない限度」の箇所だと、
業界のある事情通の方から教えていただきました。
フムフム、法律を盾に取るんですね、、、そんな文言が入っているんですか。
変わらない人たちに逃げ道を残す、???です。
だから、事業者数が多いからとか、職員数が足りないからとかいう、「保証業務を妨げる理由」が闊歩するんでしょう。
金融機関の中には、貸出先の経営支援や事業再生支援に消極的なところもありますが、さすがにワタシがレイジーバンクと名指しする金融機関からも伝統的業務である「貸出業務の遂行を妨げる」との“逃げ口上”は聞いたことがありません。(手間のかかることはやりたくないと思ってはいるだろうけど、法律を盾にレイジーを決め込んだりはしない、さすがに)
信用保証協会の独特の言い分だと思います。競争がない中で変革することなくヌクヌクと生きてきた組織ならではと推測します。
さて、
信用保証協会法も銀行法も、第一条に「(中小企業等への)金融仲介の円滑化」が目的として高々と謳われています。
この視点からも、「保証業務」と「経営支援業務」とを分けるのは理解不能です。
「金融仲介」は画一化されたパッケージ(貸出商品や保証)を提供することだけではなく、経営支援業務も含まれます。
世界的な趨勢を見ても分かるように、パッケージ化できるような貸付はどんどん労働集約型業務から離れていっています。
英国では運転資金のかなりの部分はネット銀行に代替されているといわれており、国内でもネット銀行の躍進を支えるのは、利便性の高いチャネルと低コストであることと、さらにAIのチカラと言われています。マンパワーではありませんね。
保証業務も同じ道をたどるのではないか。
信用保証協会にしても、金融機関にしても、労働集約型でやろうとするなら(従業員の雇用を守るのなら)、経営支援業務に磨きをかけるしかないのです。
それがお客様のいま最も求めるものと合致するのです。
できない理由を並べて動かないのは、環境変化に対応しないことであり、絶滅への道を一直線。
コメント
日々感じることは田舎の金融機関、特に信用金庫は労働集約型の業務が中核事業であり、同業務を継続・進化・昇華させなければならいと考えております。営業エリアが限定されている信用金庫は、地域企業の衰退が将来の収益に間違いなく直結します。その点は信用保証協会さんも同じであると思います。
金融機関と信用保証協会とが力を合わせれば、間違いなく絶大な効果が期待できますし、よろずさんも加われば更に効果が発揮できるものと考えます。
今日はこれから地元の”超”小規模なお祭りがあります。先程、お祭り会場の準備に行くと、黙々とお祭り会場の準備を手伝う金庫の後輩の姿がありました。出来ない理由を並べる、事業者数と職員数の違いを論じるのではなく、今は彼のようにコロナ明けの環境変化を受け止め、黙々と行動することが必要であり、お客様も求めている姿なのではないでしょうか。
今やらなければならないこと、つまり経営支援業務に磨きをかけたいですね。