全国各道府県が東京にアンテナショップを出して、地域の魅力をアピールしています。
最近は県レベルではなく、市町レベルでも店をオープンするケースが増えてきているようです。
人がたくさん集まっているアンテナショップを見ると、それなりの理由があります。
魅力のある品揃えはもちろんですが、大事なことは、店にいるスタッフの姿勢だと思います。
その地域の良さを熱く語ることで、お客さんが、その地に魅力を感じて、来たくなるような接客ができるかどうかで、明暗が大きく分かれるように感じます。
私は、某県のアンテナショップであるレストランを、5年前(だったと思いますが)のオープン以来、非常に気に入っています。
その理由は、料理の良さ、お店の雰囲気は言うまでもないことながら、それ以上に店の人たちの接遇に魅力を感じていることにあります。
お連れした人たちが皆さんファンになってくれて、「自分たちでも行きました」などと言ってもらうと嬉しくなります。
店のスタッフのほとんどは地元出身の人たちで、料理に使われている地元食材に関する質問に丁寧・的確に説明してくれますし、季節ごとの現地の魅力を一言・二言、話してくれます。
「地元に来ていただいて、食べていただいたら、さらに格別な味わいですよ!」という雰囲気を醸し出してくれるのです。
同様の視点ですが、東京のセレブ地区に店を出している、ある有名伝統工芸品を取り扱う老舗企業の社長から、かつてうかがった話もインパクトがありました。
同社では東京のハイエンドのお客様の相手をするスタッフということで、接遇能力の高い選りすぐりを集めたのですが、”地元”(本社のある)を知ってもらうための研修を行ったことで、売り上げが増加したとのこと。
東京の店に来られるお客さまの多くは、現地を訪れた経験をもっており、その時の思い出も踏まえて、よもやま話をしたいのですから、店のスタッフが「現地に行ったことがありません、現地を知りません」では興ざめです。
先日、あるアンテナショップで残念な経験をしました。
東京の一等地に食事処を構えているのですが、店のスタッフに次のような質問をしました。
「この店は漁業協同組合でやっているの? 町の関係機関でやっているの? ここの町はどんなところなの?」
反応は、
「私、そういうこと、全然わからないんです」
根掘り葉掘り、質問をするうるさいオッサンと受けとめられたのだとしたら、不徳の致すところですが。。。。
その店には、町の観光パンフレットなども置いてあり、観光客にも来てもらいたいという意図は明らか。
ここに立ち寄る東京人は、食べ物(どこの地域にもあるものでした)もさることながら、この地域はどんなところか?と、それなりに興味があるはずですよね。
店のスタッフに対する意識づけがないため、貴重な観光客(潜在的)を失っているのです。
「いやいや、食べ物を売るのが目的だよ」、とおっしゃるのであれば、余計なお世話かもしれませんが。
コメント
五年前からお気に入りのアンテナショップ、一度行ってみたいです!
一等地にあるとかいう、もうひとつのアンテナショップは北の町?
それとも南の町?
克己様
某県のレストラン、是非ともご案内したいので、次回上京のおりに、お時間をいただけますでしょうか。
一等地のアンテナショップは克己さんと同じ都道府県のY町が出している居酒屋風の店です。料理は克己さんの地区でポピュラーなものと同じ系統です。
店を出すにあたっては、相当のコストをかけていると思うのですが、東京の一等地で単に居酒屋をやりたいのですかねえ?
いいですねぇ!
なるべく早くお言葉に甘えたいです(^_^)v