昨日、ある地方銀行の経営者の方と話をしました。
地域金融機関の収益を生み出すための資産はバランスシート上に計上される、
・貸出債権
・有価証券運用
が二本柱ですが、それにも増して貴重な資産があります。
「人材」。
オフバランスの資産です。
「人材」という資産は教育、経験、モーティベーションUP などで価値が増えますが、モラルダウンで価値は激減します。
最近、地域金融機関における早期退職者が急増していますが、「人材」という資産の劣化に他なりません。
どことは言いませんが、某金融機関は昨今のドタバタ劇 (その内容をいうと特定できる) で、従業員のほとんどが転職予備軍であるとの恐ろしい話も聞こえてきます。
転職予備軍は「人材」というオフバランス資産の時価評価がゼロであることを意味します。
貸出債権も有価証券運用も「人材」という資産価値があってこそです。
経営理念から逸脱した経営施策、安易なコストカット、”人参ぶら下げ、尻叩き”の業績評価・人事考課は「人材」を崩壊に導きます。
口ではESという経営者は多いのですが、ヒューマン・アセット・マネージメント (人材バリューアップへの取り組み) の本気度は?
「代わりはいくらでもいる」などという言葉が漏れるようでは、「衣の下に鎧が見える」平清盛です。