11日のブログに書いた通り、10日に発表された「29年金融行政方針」では、地域金融機関の経営環境を厳しくとらえ、現行の金融行政の枠組みの見直しを言明しています。
11日の繰り返しになりますが、
「ビジネスモデルの持続可能性に深刻な問題を抱えている地域金融機関に検査を実施する」→
「経営課題を特定した上で、深度ある対話を行い、早急な対応を促す」→
「抜本的な改善策が講じられなければ、深刻な経営危機に陥る地銀が続出する恐れがあり、地域の金融仲介機能を維持するため、現行の制度や監督手法の見直しなども検討する。」
という流れです。
このことを踏まえ、11日付の地方紙にどのように掲載されているか、いくつかチェックしてみました。
どことは言いませんが、金融庁のいう「ビジネスモデルの持続可能性に深刻な問題を抱えている」と噂される地域金融機関の地元紙が、29年金融行政方針についての報道そのものをまったくおこなっていないのには愕然としました。
共同通信や時事通信は、全国各地の地方紙に向けて配信しているわけですから取材能力というわけではなく、記事の軽重の判断ができないということですね。
地域金融改革におけるこれからの大きな課題の一つは、地域の事業者など地域経済の担い手の金融リテラシーの向上です。
地方紙がこのレベルですと、この先の道はまだまだ長いと考えざるを得ません。