この3年の金融行政の本質は、
「国民経済の発展に資すること、そのために何をすべきか」
に尽きるのではないでしょうか。
「国民経済の発展に資する金融」を導く使命がありながら、かつての金融庁は中小企業との間で直接のコンタクトがなく、金融機関経由で地域企業や地域経済の情報を得ていました。
3年前から金融庁は中小企業ヒアリングやアンケートを導入、各地域の事業者の声に直接耳を傾けるようになったのは大きな進化です。
これによって、国民経済の発展に資する金融行政は新たなステージに入りました。
企業ヒアリングやアンケートについては、金融庁のホームページにアップされています。
https://www.fsa.go.jp/singi/kinyuchukai/
questionnaire/index.html
①「企業ヒアリング・アンケート調査の結果について 〜融資先企業の取引金融機関に対する評価〜」(2016年6月20日 公表)
②「企業アンケート調査の結果」(2017年10月25日 公表)
とりわけ ② の方は、中小企業から見た個別金融機関 (政府系金融機関も含みます) ごとの評価が集計されており、レイジーバンクの実態は一目瞭然となっているものと思われます。(残念ながら、ワタシには見ることができませんが、苦笑)
さらに、
先月の「金融仲介の改善に向けての検討会議」では、第3回目の企業アンケートについての話 (概要のみです) がありましたが、察するところ上記の② をさらにベージョンアップした内容のようです。
最新アンケートのポイントは、本事務年度の金融行政を総括する“金融レポート”の中で発信されるでしょうが、とくに「個別金融機関ごとの顧客評価」(公表されないとは思いますが) には非常に興味があります。
顧客評価の高い地域金融機関の共通項は自ずと判明するでしょうし、顧客評価の低い地域金融機関は「捨てられる銀行」予備軍として、金融庁のモニタリングの対象となって然るべしです。