ある地域銀行。
支離滅裂のめちゃくちゃ経営で、長く居座ったワンマントップ X 氏がやっと表舞台から降りました。
行員たちは X 氏が去ったことで、気を取り直して頑張ろうモードに入りましたが、現経営陣からは何も実現性のある施策が出ず、コストカットと空論ばかり。
失望の末、退職者が加速しています。それも力のあるヒトから。
結局のところ X 氏を隠れ蓑にして、他の経営陣もあぐらをかいていたのです。
というよりは、そもそも経営陣になってはいけない人たちがその位置にいるのです。
もはや外部からの経営人材の招聘で経営陣を刷新しても、現場にはヒトが残っていないため、組織が動きません。
金融機関にとって最も重要なヒューマンアセットが崩壊しているため、再生のしようがないのです。
一番迷惑を被っているのはお客様です。
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真新しい立派な本店ビルを見上げたところで、
目が覚めました😑😑😑
窓の外は台風20号の影響で雨模様です。
コメント
追い込んで「統合させる」・「公的資金を注入する」という選択肢しか突きつけてこなかった金融庁の「手数のワンパターンさ」も反省しなければなりません。今は、そんな古い経済小説や時代劇みたいな時代じゃありません。「使える人材なのに、レイジーな経営陣によって干されてきたのは誰だ?」という最も重要な情報が欠落したまま地銀行政をやってきたツケが今の現状です。
金融庁は新事務年度の最重要施策として、地域生産性向上チームを新設します。チーム長は日下さんです。
竹内心作さんのような地域で活躍するキーマンのネットワークを構築し、地域の事情を踏まえた事業者の生産性向上に取り組みます。銀行で埋もれた人材、保証協会、士業・・・まさに志士たちのネットワークが現実を動かします。
華美な政策は寝ぼけ眼を醒ましますが、一見、地味な政策にこそ真の実効性が宿ります。
昨日、台風の中を地元の信用金庫と同行訪問をしてきました。業種を問わず中小企業の人材不足も深刻ですが、同じくらい重篤なのが金融機関からの人材流出です。
ご指摘のとおり、有為な人材から辞めていきます。「お客さんに喜んでもらえる支援をしたいんです。だけど本部は収益、収益とやかましくて…。金庫とお客さんの向いている方向が違うんです」。昨日もこんな話になりました。
辞めていく職員は妙に厭世的になって(?)、金融機関への再就職はほとんどしません。
金融機関からの人材流出ではなく、金融業界からの人材流出になります。
橋本さん、地域生産性向上チームの話題、新聞で拝読いたしました。銀行、協会、公的機関には草莽の志士たちがおります。是非とも、ご活用いただきたいと思います。
いずれ裁量権を手に入れるまで「迎合することはあっても魂を売るな」と拙書に書いて5年、母体行の研修で初めて発言し10年になります。
体力がすでに失われた金融機関では、有能な職員はもう一つの選択肢である新な活躍の場を求めるということですね。
経営陣の刷新では手遅れとすると、次はネットワークで支えるしかないということのようです。日下さんの活躍を期待します。