地域金融機関の世界における2019年の予想 (その3) です。
先日の某地域銀行 (小規模銀行です) のトップとの話です。
地域銀行の王道といえる「組織的継続的なリレバン、顧客本位のビジネスモデルへ邁進したい」とのお考えをうかがいました。
労働集約的なリレバンモデルを遂行する以上、人件費削減には限界があります。
結局のところバックヤードの効率化によるコスト削減となるのですが、地域銀行同士の抜本的な業務提携/連携は遅々として進みません。合併をしようにも合併費用を捻出できないでしょう。
ところで、
全国各地で行われている金融庁の業務説明会では、
「コア業務純益 (投信解約益を除く) が大幅に低下し、収益が継続的に低迷しているにもかかわらず、見栄による経営状況に見合わない配当を問題視し、社外を含めた経営陣との対話によって注意を喚起する」
との言及もあります。
冒頭の銀行は上場銀行なのですが、非上場であれば協同組織金融機関に衣替えすればいいのではないか、と思います。
信用金庫にしても信用組合にしてもバックヤードの共同化の完成度はかなりの高さです。地域銀行とは効率性で雲泥の差があります。
どことは言いませんが、某地区の同規模の地方銀行と信用金庫の数値を比較すると、経営効率の差は歴然としています。
2019年は、地域銀行から協同組織金融機関への“業態転換”が起こる可能性ありと思っています。
もちろん協同組織金融機関の業界が受け入れればの話ですが。
コメント
この業態転換の英断が出来る経営者がいたとしたら、私は尊敬します。信用組合業界は受け入れると思いますよ。
むしろ懸念されるのは、社会の多くの方が、協同組織金融機関よりも銀行のほうが上だと思っているという事実です。お客様や職員に、下部リーグに落ちたと思わせないような、細心の準備が必要となります。