地域銀行の決算が出揃いました。
その中で、各銀行の2020年3月期の予想に注目しました。
地域銀行は右肩上がりの収益予想というのが定番だったのですが、今回は減益予想が目白押しです。
含み益が枯渇し、与信費用も増加に転じ、投資信託の解約などの荒技も使いづらくなる中で、化粧を落としたスッピン決算を余儀なくされる以上、前年比プラスという絵は描けないということと思われます。
それに対し、協同組織金融機関の場合には前年同期比での収益増 (右肩上がり) にはさほどこだわらず、収益は地域経済の景況感とパラレルに動くという考え方が強いように感じます。(もちろん、すべてではありませんが)
地域金融機関は上場が果たして不可欠なのか、さらに地域金融機関のガバナンスのあり方について、改めて考えています。
コメント
メガバンクから信用組合に来て感じたのは、投資家という第三者がいないことと、日々の株価変動を気にしないで良い、経営のシンプルさです。出資者が全て組合員であり、預金者もほとんどが組合員のため、組合員に対する説明責任に集中することが可能であり、長期的な視野に立った経営がしやすいです。
株式会社形態をとるにしても、上場、非上場の差は大きいと思います。