「変わりはじめた。今回は本物かもしれない。」
地域金融機関と接点の深い方々から最近聞く言葉です。
昨日、某氏とこの件について意見交換したのですが、ポイントはヒューマンアセットのところにあるというのが結論でした。
「行政からの働きかけ」、「株式市場からのプレッシャー」、さらには「地元顧客の声なき声」に対しても、動こうとしなかったレイジーバンクたちも「ヒューマンアセットに異変」が生じたことで、ついに重い腰を上げたという印象です。
若手を中心とする早期退職者の急増で組織の維持に支障をきたし、中途採用や新卒採用でもそっぽを向かれたところは浮き足立っています。
金融機関の内部の人間も外部の人間も、地域金融機関の経営の本気度を冷静に見ています。皮相的な美辞麗句には騙されません。
コメント
人と組織における「変化」はなぜ起きるのか、に私は大変な関心を持っています。
大体、考えられるのが以下のケースです。
「宇宙人」が外部から飛来し、或いは「突然変異種」が突如生まれるところから始まります。
周囲は最初、「こいつは何を言っているのかさっぱり分からない」と冷ややかに見る場合が多いのですが、その中で「こいつは面白いんじゃないか」と反応者、感応者が表れます。
この反応者・感応者が集団内で権限を有していたり、権限を持つ反応者・感応者自身が「実は宇宙人」だったり、「宇宙人」に同化してしまうと、今度は形勢をうかがっていた人たちが動き始めます。
「面白そうなので、自分も宇宙人になってみようかな」と。そして、組織的広がりを見せ始めます。
「宇宙人」は、「出世やポスト」という人間社会で強烈なバイアスとなる誘惑や恐怖から精神的に解放されています。AAP(心理的安全)です。
ただ、事は、そう容易には進みません。
■反応者・感応者がそもそもいない
■反応者・感応者はいるが、権限を持っていない
■形成をうかがう人たちに未だAAPがない
さて、どうしましょう。
橋本さんのコメントは信州大学の真壁さんの有名な言葉、イノベーションは、若者、外者、馬鹿者が担うというのを思い出させます。イノベーションの培養にはAAPは欠かせません。多様な価値への寛容性です。どんな組織にも反応者や感応者がいないはずはありません。いるのですがAAPが十分でなく、権限もないので、深く静かに潜航しているのです。だとすれば、パイオニアは、イノベーターは、変人と言われようと、宇宙人と言われようと、踊り続けるしかありません。そうすれば神様は救いの手をいつか授けてくださる。そう信じるべきだと思います。高杉晋作ではありませんが、おもしろくもない世の中を、自分だけでもおもしろく生きるべきだと思うのです。 京都の宇宙人より。
「すみなしものは心なりけり」です。
京都の宇宙人さまへ
度々書き込ませていただいておりますが、今私は「営業推進せずとも自然と儲かる仕組み作り」という、銀行から見れば非常識な取組を行っております。
正直、「そんなことをして何になるの?」と言った声が聞こえそうですし、私も「理解されなくて当然」というスタンスでやっておりますが意外にも数名程、この取組を知った上で賛同してくれている人達がおります。
私はイノベーターではないのですが、たとえ僅か数人でも理解者がいるのは心強いですし、何より顧客からの感謝の言葉と行動が励みになります。出世は諦めておりますが(笑)毎日出社するのが楽しみでもあります。
今は属人的な行動でしかありませんが、今後更に賛同者が増えて組織的な取組になればいいな、などと勝手に妄想しております。
上記の橋本さんと増田さんのコメントには納得です。正にその通りだと思います。