昨日の日本経済新聞のコラム“私見卓見”は実に痛快でした。
人材紹介会社の幹部の方の論考です。
《顧問や相談役といった役員退任後のポストを廃止する企業が増えている影響もあり、収入を確保するために社外取締役をやりたいという人材は散見される。だが、金銭報酬の確保をおもな理由に役職に就く者が、独立した立場から経営を適切に監視できるだろうか。》(「社外取、金銭面でも独立を」安田結子さん)
“報酬目的”の顧問や相談役の受け皿が他社での社外役員というのは、その仕事に多くの時間と労力をかけている人には納得がいかないと思います。
これだけコーポレートガバナンスが重要視されているのに、社外取締役を名誉職だと思っている人がいるんですね。
コメント
社外自身だけでなく雇うほうもそういう方を望んでいるケースもあり、甚だしい例としては、まともな社外の意見をスルーする、なかったことにする、ということすら起きています。板坂元 氏の日本人の論理構造に記載されていますが、日本の文化、風土に起因する、根の深い問題かもしれません。会計を学んだ方はおわかりかもしれませんが、簿記や財務会計、管理会計などは英語で学んだほうがむしろわかりやすい。しかし、監査論は1度読んだだけではさっぱりわからない。ながらく監査役がお飾りだった国と実質を重んじて来た文化が底流にある国との差ではないかと思います。ガバナンスの強化はこの国の本質にいかに迫れるかにかかっているのではないでしょうか。
経営者の立場から。お金をもらっているのだから、社外役員には当組を良くするための意見を言って欲しいです。一方、お金を払っているのだから余計なことは言うな、という経営者も多いように感じます。報酬はイエスマンを作る口止め料だと考えているのでしょうか?(笑)
それにしては報酬が少なすぎデスよね(笑)