9月24日、日経新聞/私の履歴書、野中郁次郎さんの23回にあった下記の部分にはシビレました。
~私は「経営学はアート・アンド・サイエンスである」と唱えてきた。アートとは実践を意味している。経済学などに比べると短い歴史の中で、経営学では様々な理論が生まれてきたが、現実に応用できなければ意味がない。また、最近は経営学の論文が数値を使った計量分析に偏り、アートの側面が忘れられがちだ。純粋なサイエンスを目指そうとするあまり、経営学の本質を見失っている気がしてならない。~
10年以上前ですが、学者の方々による計量分析だけのリレバンが出てきて面食らったことがあります。
「店舗数や貸出金利などの数値の分析でリレバンを語られてもねぇ」と思ったのですが、野中先生のおっしゃる“アート”のところをご理解いただけず、閉口したことを思い出しました。
コメント
アートとかデザインという言葉が経営に多用されるようになって久しいですが、私の「アート」の定義は「統合」です。多胡さんがサイエンスとの比較でおっしゃるように、サイエンスは専門性に拘るあまりに分断化の罠に陥りやすく、それを解決するために「アート」という感覚が重要になると考えます。大学研究でも「学際」の重要性が指摘されるのと同じだと思います。まあ、昔の人は、「木を見て森を見ず」とか平易に言ってますが。