地方銀行の敏腕支店長さんたちとの意見交換の機会がありました。
「事業そのもののキャッシュフローが回っているにも関わらず、長期貸出の約定弁済によって赤字となっている中小企業は思いのほか多い。こういう会社は金融機関が赤字にしているのではないか?」
金融機関が本来の資金使途に合致した融資をおこなえば、中小企業の経営者は資金繰りの心配をすることなく事業に専念できるという、当たり前の話は、現場の支店長さんたちの問題意識でした。
その顧客本位のイロハのイが、経営や本部で必ずしも共有化できていないことへのもどかしさ、不満を感じました。
メディアも現場に近い記者たちは実態に即したものを記事にしようとしても、出来上がったものは???、とくに地域金融に関する報道では最近そういうことをしばしば感じます。
現場から距離があり、過去の体験が染み付いていて、変化への対応力のない人たちが権限を持つことの弊害です。
経営や本部 (メディアの場合はデスク) が現場に歩み寄れば解決することなのですが。
コメント
「ファイナンスと会計の違い」を理解できない金融マンは、実に多いですね。
会計専門家、中小企業診断士を含む支援機関の皆様も、果たして・・・・?。
寺岡さまのおっしゃるとおりですね。
現場に入り込んでお客様の経営実態を肌で感じれば、『どう苦しいのか』は直ぐに解ると思うのです。適切な解決策が見つかるかどうかは別としても、です。
なぜ机の上だけで考えるんですかね・・・。
メディアのデスクは一種の病です。銀行の本部と同じです。
「俺はこう思うんだよね」という非常に偏った先入観で、原稿を書き換えてしまいます。「誰の都合か」を考えると問題は明らかです。自己都合です。
「あなたの考えと現場が全然違います」という不安を受け入れられないのだと思います。心理的不安です。
デスクの心理的不安で記事の正確性が歪められる、読者はたまったものではありませんね。
どのような由来があるのかは知りませんが、そもそも「デスク」っていう呼称からして嫌な感じがしますねぇ。
否応なしに「机上だけでモノゴトを考えてます」という印象を受けてしまいます。
尤も、銀行業界でも年がら年中、一体何を調査しているのだろうと思ってしまう「調査役」という呼称がありますが。