コロナウイルス対応で、今期の業績評価の数値目標を外している地域金融機関が増えています。
いままで数値目標を撤廃する決断ができなかった地域金融機関が、コロナに後押しされることで、現場は数字のプレッシャーから解放される状況になっています。
数値目標を廃止すると収益が激減するとの恐怖が地域金融機関の経営者にはありますが、過去にルビコン川を渡った金融機関の話を聞くと、
「確かに数字は少々落ちたかもしれないが、顧客とのリレーションシップキャピタルの毀損や従業員のモチベーション低下によって得た上乗せ部分が剥げ落ちただけのこと。リレーションシップキャピタルやモチベーションのベクトルがプラスになれば、持続的収益になって跳ね返ってくる。」
「案ずるより産むが易し」
コロナ禍で数値目標外しを余儀なくされた地域金融機関は、必ずやこのことに気づくでしょう。
この期に及んで、従来と同様の業績評価体系で現場の尻を叩いているところもあるようですが、顧客の減少にともなう収益基盤の喪失、従業員の早期退職増などにより、致命的な傷を負うことになるでしょう。
その時に気づいても、あとの祭り。
★追伸:
ノルマ廃止については今年の元旦のブログで書きました。ご高覧ください。