~いまは資金繰りと事業支援を徹底してやりたい。6月末までに約4000件、約1900億円の融資を実行した。そのうち約700億円が国や県の制度を使うなどした信用保証協会の保証が付いた融資で、(当行独自の)プロパー融資が約1200億円だ。
~制度融資には上限があり、大口には十分に対応できない。当行には資本の厚みがあるので、リスクを取って取り組んでいく。
~何社ぐらい資本注入が必要になりそうかという抽出作業を進めている。実際に出資するかは未定だが、実行する場合はファンド経由ではなく、いまのところ当行が直接する方針だ。その意味でも(リスクを取る)覚悟を決めている。
上記は本日の日経新聞の地方版にある地銀頭取のインタビュー記事からの抜粋です。
「資金支援だけでなく事業支援も、制度融資では大口顧客に対応できない、資本はファンド経由ではなく直接行う、そのために資本を活用する。」
これこそが地域の中核企業を支えるトップ地銀のあるべき姿勢です。
しかるに無利子無担保融資(ゼロゼロ)の積み上げに躍起になり、信金信組の取引先(主たるゼロゼロの顧客層)にゼロゼロを流し込むだけ、本来支えねばならない大口顧客とガチで向き合っていない地域トップバンクが存在することも事実。
こういう地方銀行のトップには「責任感や矜恃」の言葉の意味はわからないでしょうね。
それとも「口だけ責任があると言って何もしない」のは、日本におけるトップの常套句とでも思っているのでしょうか。