🚩モードチェンジ

中小企業金融、地域金融を担う現場の支店長たちと話す機会が多いのですが、コロナ禍においても「融資ボリューム、金利収入、手数料収入」が頭から離れないようです。

役員や本部がそういう指示(暗黙のものも含む)を出しているのであれば、現場を責めるのは酷かもしれません。

実際、橋本卓典さんの最新刊(捨てられる銀行4)に登場する、顧客のためにならないノルマを無視する諏訪信用金庫の奥山支店長(格好良いです‼️)のような硬骨漢は一握りしかいません。

もちろん現場の支店長が収益を追うことを否定するつもりは毛頭ないのですが、コロナ禍における金融機関の収益は自己中心的な「融資ボリューム、金利収入、手数料収入」によるものであってはなりません。

上期の決算がまとまってきた時期ですが、地域金融機関の多くは上期の融資残高が予想値を超越し、収益もオーバーシュートと推察されます。(対面営業ができなかったので預かり資産業務が低調との声もありますが)

下期はモードチェンジが必要です。

コロナ禍が長期化する中で、現場の仕事のやり方を「融資ボリューム、金利収入、手数料収入」から「伴走支援による与信費用のコントロール」へとシフトしていかねばなりません。

言うまでもないことですが、与信費用のコントロールは、信用リスクを回避することではありません。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 橋本卓典 より:

    顧客起点ですべてを組み換えないと、組織はおろか、個人としても大変ですよ。なぜなら付加価値ではないものは自動化、無償化、インフラ化されるからです。生きていくには食わねばなりません。しかし、食い方をあやまると、生きづらくなります。他には代替できない付加価値を追求しなくては、人間の仕事から脱線してしまいます。みずほ銀行の週休4日&給与4割減を見て、何も感じないとしたら、ちょっと驚きです。捨てられると、2016年から申し上げているのです。