~実際は、菅政権下で機運が高まる地銀再編には距離を置く。「質的変化がなければ時間稼ぎにしかならない」。10月29日、地銀の経営強化策を議論する自民党小委員会の初会合では「数を減らすことより経営改善の質を重視すべきだ」と説いた。
2月5日の日経朝刊記事(迫真3)「数減らしより経営改善」で書かれた、北尾SBIホールディングス社長のスタンスです。まったく同感で、巷間伝えられるような「地銀再編を後押し」というのは違いますね。
コロナ禍でDXへの注目度が急上昇するとともに、地域金融機関の中にSBIへの期待が急速に高まっているように感じます。半年前とは様変わりです。
ただ、SBIなどDXで卓越した企業と提携すれば済むという話ではありません。
1月22日のブログ「読後感」にも書きましたが、いくらDX機能が優れていても、地域金融機関の姿勢がプロダクトアウト型DXでは上手くいきません。中小小規模事業者ドリブンのDXでなければ本物ではありません。
中小小規模事業者ドリブンのDXのためには、地域金融機関による失墜した中小小規模事業者との信頼関係の再構築から始めねばなりません。
2月2日のブログでも強調しましたが、コロナ禍はバブル期以降、信頼関係の崩壊へ一直線だった地域金融機関の歴史を塗り替える最後の機会であり、今こそ本当の顧客本位の姿勢を取り戻すときです。