金沢在住の友人から11日の北国新聞の記事を送ってもらいました。
北國フィナンシャルHDの経営陣に関する内容ですが、見出しに共感しました。
「一に人材、二に人材」
さて、
旅芸人ブログでは、労働集約型のビジネスモデルである地域金融機関にとって一番重要な資産は「ヒューマンアセット」であることを繰り返し発信しています。
そして地域金融機関にありがちな早期退職の増加、新卒リクルートでの苦戦、ダイバーシティへのスローな対応に警鐘を鳴らし、それを放置している経営陣には厳しい意見を述べています。
記事の中で杖村さんが「大事なのは、やっぱり人」と冒頭から発言しているのは、他の地銀のトップが年頭の挨拶やメディアインタビューで、コンサル、DXなどと口走るのとは、モノが違うと感じます。
新年の挨拶等で、「ヒューマン・アセット」と「リレーションシップ・キャピタル」について、どこの地域金融機関のトップが語るのか、注視していたのですが、やはり杖村さんでした。
ところで、
「ヒューマン・アセット」も「リレーションシップ・キャピタル」も金融機関のバランスシート上に計上されない無形のものですが、地域金融機関はこれらなくして健全で持続可能なバランスシートを形成することはできません。
コロナ禍のような地域が存亡の危機に追い込まれたときには、短期的には赤字となることも辞さず、身を削っても地域企業や地域経済社会を支えることが地域金融機関の使命であり、その結果として資本が欠損することも覚悟すべきでしょう。
このような実物資本を地域のために取り崩すというのは理に適うことですが、無形資本(リレーションシップ・キャピタル)の方はいくら厳しい局面に陥っても欠損させてはなりません。
コロナ禍において、実物資本を死守するがあまり、無形資本の方を臆面もなく崩壊させている地域金融機関が少なからずあることに大きな危機感を持っています。
コメント
1に人材、2に人材、ですね。
その一方でその人相互を繋ぐ「リレーションキャピタル」も、端的にコミュニケーションの取り方ですが、著しく細っているか、硬直しているような気がします。私の感じでは「硬直」の方ですが。
拘らなくてもいいことに拘っている、というか、強迫観念のようなものに晒されていて、身動き取れなくなっている、というような。