ポスト検査マニュアルにおける融資に関わる「引当」と、「資本配賦(リスクアペタイト=RA)」のところで、経営の意思を反映できる環境になってきました。
今月18日の日経朝刊の記事「地銀の過半、引当金見直し 飲食など業種ごとに総点検」で詳しく書かれているように、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB118880R10C22A1000000/
業種ごとのグループ引当などは浸透してきているものの、まだ緒に就いたばかりです。
一方、資本にかかわるRAF(リスクアペタイト・フレームワーク)、
これこそが経営の意思そのものと思うのですが、経営会議等において、きちんと議論されるレベルに到達している地域金融機関はほとんどありません。
すなわち、地域金融機関のマジョリティともいえる、地域密着型を目指す金融機関の場合には、
銀行法第1条「国民経済(地域と置き換えてよい)の発展に資する」という前提のもとで、
持続可能な地域経済・地域社会の実現に貢献するための普遍的ビジネスモデルを確立する上での「リスクアペタイト(RA)」の議論がなされているか、がポイントと思うのですが、そういう視点でのRAFの活用はほとんど見られません。
ポスト検査マニュアル、金融機関サイドは未だ試行錯誤。スピード感がないのは気になるところです。