27日の新田さんとのセミナーでは、視聴者(リモート)からの質問、意見をチャット機能を通じて受け、それをベースに新田さんと放談する形をとりました。
予想通り、
「旧態依然とした組織をどうしたら変えられるか」
という趣旨の質問が出ました。
開口一番、応えました。
「リレバン機能強化の議論が始まって足掛け20年になりますが、地域金融機関の組織変革のスピードは鈍く、もう諦めました。」
多くの地域金融機関は、行政からのプレッシャーをパフォーマンス・イベント対応ですり抜け、株主からのプレッシャーをものともせず(配当性向は増大一方ですが)、顧客に対しては貸し手の優越的地位で睨みを効かすことで、変革に背を向けていたと思います。
従業員の早期退職の急増と新卒採用の苦戦に危機感を持ってはいるものの、ヒューマンアセットの崩壊の恐ろしさをどこまで感じていることやら。
結局のところ、
「上の人がどうだとか、組織が変わらないからどうだ」ということではなく、個人が自立して、外部の志を同じくする人たちとのネットワークを作って、お客さまのため、地域経済社会のために頑張ることですね。
コメント
金融機関職員から「自分の頑張りは無価値なのか?」「銀行から評価されない」「辞めたい」「くるしい」というお悩みをいただいたことがあります。
私は
「自分の仕事がお客様のお役に立てていると自分自身で感じるなら、退職しないでお客様のために踏ん張って!」
「お客様に価値ある仕事を提供できないと感じたら、その職場で定年まで働く意味をご自分で考えて」
と伝えました。
悩んでいる最中は苦しいですよね。
中小企業支援を志して某零細金融機関の中の人になり、リレバン&事業性理解こそが自組織の生き残る道と確信して以降、空気を読まずに木鐸を叩きまくっていましたが、あまりの反応の鈍さに失望してスピンアウトしたクチです。
が、今でも、組織の中でもう少し闘いを続けるべきだったかと自問自答する時があります。
伊藤貢作さんのような存在になれなかった自分の非力さに、歯がゆさを感じることがあります。