🚩課題先進地区の地銀の生き方

本日の日経フィナンシャル、山陰合同銀行・山崎頭取のインタビュー記事です。

https://financial.nikkei.com/article/DGXZQOUB1066X0Q2A510C2000000

電力事業の参入から始まり、地銀初のサステナビリティレポート発刊の経緯など、課題先進地区ならではの地銀経営のひとつのモデルを示しています。

https://www.gogin.co.jp/ir/disclosure/sustainabilityreport202/

長くなりますが、ワタシ自身が要注目と思う箇所を抽出します。

〜「取るべきリスクを最大限取っていきます。半期に一度議論して決めていますが、今は例えば、12%(注:自己資本比率)くらいは確保できます。仮に11%ぐらいに下がっても十分高い水準を維持していけます」

〜「山陰地域は人口減と高齢化の課題先進地域と言われています。首都圏をはじめとする大都会と違います。受け身でいてはなかなか難しい。我々のスタンスは『地域の課題は地域で解決する』。」

〜「自己資本は何のために後生大事に持っているのですか。経営ですので合理的に考えないといけないのは確かで、こういう地元のアセット、資金需要がこのぐらいあるとすれば、全部まかなえるぐらいの計画を立てて計算して、『これを許容できますか』『これ以上はダメだな』と割り振らないといけません」

〜「隠岐諸島の店舗を例に説明します。海士(あま)町という街があり、そこに支店を置いています。人口は2千人強です。大都市のタワーマンション1棟分の居住者を対象に離島でもフルバンキングサービスを提供しています。(中略)東京やニューヨークと変わらない金融サービスを提供しなければダメなんです。(中略)赤字ビジネスはサステナブルではありません。いろいろな工夫を凝らして、我々も多能化して、地域で金融サービスを提供していくリレーションシップバンキングがとても大事なんです。機能を絞れば簡単なのですが、海に隔てられたようなところは(機能が断絶するわけで)ご迷惑のレベルではなくなります」

ワタシが社外取締役(15年目、牢名主みたい)を務めている山陰合同銀行は、総資産ベースだと第一地銀中位なのですが、地盤とする地域となると、県...

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コメント

  1. 本文中の「東京やニューヨークと変わらない金融サービスを提供しなければダメなんです」とのお言葉に感動しました。
    毎回勉強させて頂いております。毎日記事を更新して頂き、本当にありがとうございます。