仕組み債は、
「個人や専門人材のいない中小小規模事業者に売るたぐいのものではない」
と旅芸人ブログは切り捨てていますが↓、
高利回り商品を求める個人顧客などにどのように説明したら、深傷を負わずにすむかを考えています。
ワタシ自身、25〜30年ぐらい前にプロの投資家を相手にオプション、スワップ、スワプッションなどをビルトインした金融商品を売買していた時期があるので、商品の仕組みやリスクの所在は理解しているのですが、仕組みやリスクの所在を高利回りを求める個人顧客に説明するだけでは不十分と思っています。
まずは、未曾有の量的緩和でリスクプレミアムが潰れてしまっており、僅かなリターンの上乗せを得るために莫大なリスクテイクを余儀なくされるという金融商品を取り巻く現状説明が必要です。
元本割れすることなく、コールされることもなく、満期まで高いリターンをとれるラッキーな確率は、宝くじでそこそこの金額が当たるようなものです。ナローパスです。
買う方も売る方も、宝くじだとの認識で取り組むのであれば、高利回りを強く求める個人向けの仕組み債は、まあ何とか許容できるかなと思います。
退職金の全額を宝くじに投入する人はいないでしょうから。
仕組み債の製造元・販売元の儲けは、可視化が難しいうえに、複雑化させるなかで、それを拡大させることは容易との旅芸人の指摘に、業界人から「宝くじの胴元に入るものよりは低率」との反論?がありました。
宝くじの胴元に入るのが何割かは知りませんが、宝くじの方は公共性のある事業や施設などで還元されています。
26日の日経フィナンシャル、「『仕組み債』は毒まんじゅうか、地銀に迫る金融庁」には、
https://financial.nikkei.com/article/DGXZQOUB210AT0R20C22A9000000?s=1
「全国の地方銀行が保有する証券子会社の業績が急回復している。過去3年間で利益は6倍に急増し、ほとんどが黒字転換した。」
とありますが、
当該地銀は地元への還元、すなわち小規模事業者の経営支援や事業再生支援などに全力投球しているのでしょうか。