週末、東洋経済オンライン(2022年7月15日)、地銀トップに対する株主賛成率ランキングを眺めていました。
https://toyokeizai.net/articles/-/604120
この件については、発表直後に旅芸人ブログでも紹介しています↓
ワタシはメディアの編集者の基準で決めた地銀ランキング的なものには興味がないのですが、これだけは株主の投票結果ですからファクトであり、数値は銀行自身が発表しているものです。
トップと同様、社外取締役も賛成投票にさらされるのですが、期間が長くなるにつれ、支持率が下がり80%台の前半まで落ちてくると、「長いと落ちるのか」(他に理由があるんだったら言ってみろ)と、腹立たしく思ったものの、これがファクトであることには違いありません。
今回は、昨年の賛成率との変化に注目しました。(なお、最近は株主総会での取締役選任を毎年行う銀行が多数派ですが、2年ごとの銀行については比較がありませんのであしからず)
昨年比で数字が悪化した銀行が多いなかで、数字が良くなった地銀は13、そのうち5ポイント以上の上昇となった銀行は5つ、
きらぼし(87.30→94.94)、
愛知(88.26→94.04)、
スルガ(73.04→90.83)、
池田泉州(76.21→89.09)、
筑波(76.75→82.57)
です。
一方、10ポイント以上、賛成率が下落し、80%の大台を割り込んだのが下記の4つ、
京都(83.0→71.0)、
北洋(91.05→77.27)、
山梨中央(87.49→77.34)、
秋田(89.02→77.42)
です。
要因は株主還元などがあるでしょうが、今回は敢えてそこには注目せず、両者を見てのワタシなりのザックリとした気づきは以下の通り。
上昇組の愛知は合併期待、スルガは前年急落の反動かな。きらぼしと筑波との共通点は、お客さまの「経営支援・事業再生」の姿勢がしっかりしているところ。
経営支援・事業再生という視点から見ると、下落組のほうは軒並み弱体ですね。(あくまでもワタシの個人的評価ですが)
実際に株主の多くが銀行の経営支援・事業再生の姿勢に注目しているとは思えませんし、地元株主とそれ以外の株主(機関投資家や外国人など)とでは視点も全く違うので、あまり説得力はありませんが、
経営支援・事業再生は究極の「顧客本位」です。
「顧客本位」の本気度が、わずかでもトップの賛成率に反映されるようなことになれば、嬉しいです。