いよいよ、商工中金の完全民営化に向けての検討会が始まりました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1664J0W2A211C2000000/
5年前の商工中金のあり方検討会議は、緊張感満載の完全なオープン形式で行われましたが、
その議論を踏まえた、4年間の取り組みがそれなりの評価を受けたことは、嬉しい限りです。役職員の皆さん、本当に頑張ったと思います。
~22年8月には経産省の外部の有識者会議が、商工中金の経営状況に関して「新たなビジネスモデルはおおむね確立できた」と評価する検証結果を公表した。(日経記事↑より)
社外取を退任してから、事業者の方たちの本音に接する機会が増えましたが、
「民間金融機関の現場力は落ちている。収益力が落ちているせいか自己中心的で、頼りにならない。せっかく良くなった商工中金が、民営化で民間金融機関のようになっては困る。いまの民間金融機関のようなものがもう一つできて何の意味があるのか」
との辛口の意見をよく聞きます。
「民営化・イコール・いまの民間金融機関」、これが事業者サイドからの民営化への反対理由ですが、
いまの民間金融機関の実態がどうであれ、
完全民営化を展望して進めてきて、それなりの評価を得たお客さまありきのビジネスモデルですから、
完全民営化してもそれが変わることはまったくありません。
むしろ、ビジネスモデルが浸透していく中で、お客さまのためにもっとできることがあるのに、今のかたちでは踏み込めない。そのことに内心忸怩たるものがありました。
~商工中金の関根正裕社長は検討会で、スタートアップ支援や事業承継に注力すると訴えた。「現在の商工中金法では出資規制や子会社業務を含む業務範囲について銀行法と比べて制限がされており、大きな足かせになっている」と述べた。(日経記事↑より)
議論が本格化するなかで、良い方向にいくよう願っています。