春は経営者交代の季節です。
高い評価を得ながら、自他共に実力者と認めるトップ(往々にしてこういう人は引き際がいいのですが)の退任とともに、転落した地域金融機関のことを考えています。
サクセッションの失敗ですね。
後継者ですが、目の上のたんこぶがとれた途端に地が出る人は少なくありません。この隠していた本性は上からは見えません。
カリスマトップがいなくなると豹変する人間をいままで嫌というほど見てきました。部下として働いたことのある人たちに聞くと「あの人は昔からそうでしたよ」と言われて愕然とした経験が何度かあります。
猫をかぶっても、下の人たちからは完全に見透かされているのですが、こういう人が権限を持ったことで全く違う組織になってしまった残念な例を旅芸人は少なからず見ています。
カリスマトップだった前任者の思想が本当に腹に落ちている人は誰か、そういう人たちで経営予備軍の人材プールを常にアップデートしておくことが重要だと思います。
それには、下からの声がフランクに出てくるような心理的安全性を常に確保していくことですね。