「配当しないと、返済しないと」、
と行員の意識が変わった。
8日のブログ、南日本銀行の田中頭取のインタビュー記事のなかにある文言ですが、
「返済しないと」(→収益へのこだわり)という強い意識を持った上で、金融機能強化法の正しい活用 (→顧客の資金繰り支援、事業支援で企業価値を向上させること) により、地元顧客からの支持を勝ち取った南日本銀行の現場の“バランス感覚”、そういう現場を作り上げた“経営のマネジメント”は凄いと思います。
一方、
配当・返済の意識が強すぎて、金融機能強化法の本来の目的から大きく逸脱し、顧客軽視の単なる儲け主義にしゃにむに走ろうとする銀行には、金融機能強化法の審査委員会のメンバー時代(2009~2019)に厳しく対応しました。
金融機能強化法による公的資金導入行のなかには、仕組み債を販売すると臆面もなく計画書に書き込んでくる銀行もあり、呆れたこともあります。「公的資金で支援してもらっていながら仕組み債を売っている場合か」
収益環境がどんどん厳しくなるなか、そういう銀行は公的資金の出口戦略をどう考えているのでしょうか。顧客の離反が進むなかでは、九州の銀行のような地元での第三者割当増資は容易ではありません。
公的資金を悪用した報いは大きい。