「10年間離職率ゼロ」,
たまたま見ていた石川県信用保証協会のリクルートガイドの2ページ↓にありました。
https://www.cgc-ishikawa.or.jp/recruit/pamphlet/recruit_p2023/html5m.html#page=3
地域金融機関の大量早期退職を横目に、信用保証協会の若手中堅職員の定着率は全国的に安定的です。
地域金融機関の場合には、地元の中小小規模事業者のために、ひいては地域のためにとの強い意欲を持って就職しても、若手職員がその仕事にたどり着くまでにはいくつかの関門があり、その前で息切れというのが現状です。
マス個人向けの仕組み債販売が最たるものですが、顧客のためにならない収益ノルマの達成を強いられることに嫌気がさして退職の道を選ぶというのがよく聞く話です。
それに対し、信用保証協会の場合には、新人時代から中小小規模金融の業務に専念できることが、新卒市場での狭き門の理由のようです。
信用保証協会のなかには、保証という作業に徹し、競合機関がないことから金融機関からの持ち込みを待っていれば良いという姿勢が染みつき安住、早期退職者は出てこないというところも少なからずあります。むしろ多数派かな。
ただ信用保証協会であっても、金融機関に従属し、受動的な保証作業で良しとしているようでは、容易にAIに代替されるわけで(→保証料引き下げプレッシャー)、若手中堅職員には危機感が強いのではないでしょうか。
AIの参入障壁が高いのは、経営支援の仕事です。
経営支援業務には、労働集約型のビジネスならではのお客さまとの「共感」があり、保証協会職員にとっての「感動体験」や「成長実感」が生まれます。
冒頭の石川県信用保証協会の場合には、労働集約型ビジネスの勘所をしっかり押さえた経営が行われています。だから10年間離職者ゼロなのでしょう。
それに対し、
経営支援業務に上層部の本気度が感じられず、無関心を決め込んだままだと、信用保証協会といえども離職ラッシュが始まるのではないでしょうか。
問題意識を持った組織にとって必要不可欠な人たちから。