日経電子版(10/16)のネイト・テイラー氏(米大手投資ファンドKKRのプライベートエクイティ投資部門で共同責任者)の記事、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB021DI0S3A001C2000000/
「大手企業がノンコア(非中核)事業や子会社を売却する動きが活発化しており、PEファンドがその受け皿となっている。日本で資本効率やガバナンス(企業統治)を重視する経営者が増えたことが大きい」「現在の日本は1970~80年代の米国市場と類似点がある。当時米国には多くのコングロマリット(複合企業)が存在した。株式市場がガバナンスを重視するにつれて、経営者がノンコア事業を切り離す利点を認識するようになり、PEファンドの投資機会が増えた」(記事より)
こういう記述を見ると、斜に構えがちな旅芸人は、地銀が子会社を作って脆弱なポリシーで多角化というのは、逆方向ではないかと思ってしまいます。
規制緩和で周辺業務からの収益機会が増えるのはありがたいのですが、コア業務はお金に絡む業務であり、その土台があってこその周辺業務(テイラーさんがいう「ノンコア」)ではないでしょうか。
2021年の銀行法改正により、金融機関は銀行業高度化等会社を活用して、さらに幅広い業務を営むことが可能になりましたが、子会社の中にはコアとノンコアがあります。
先鞭を切った広島銀行グループの「ひろぎんキャピタルパートナーズ」↓は典型的なコア業務です。小池政弘さんの論考は十分納得感のあるものでした。
さて、
NHK時事公論。
7月の佐藤庸介さんによるゼロゼロ融資の総括↓は、旅芸人ブログの読者の皆さんにも好評だったようです。
本日の時事公論も佐藤庸介さんですが、
テーマは地域金融機関の業務の多角化。
~銀行が「何でも屋」に? 新たな役割への模索
https://www.nhk.jp/p/ts/4V23PRP3YR/episode/te/QJK32NNZP7/
地銀の持株会社による業務の多角化は、銀行業務という土台があってのもの、ノンコア子会社が一人歩きすると壁にぶつかるだろうとのいうのが旅芸人の持論ですが、
どういうストーリー展開になるのか?