🎯顧客本位の信用保証協会の毅然とした対応

地元金融機関が「ゼロゼロ融資の借入先と思われる事業者に対し、既存の保証付き借入の条件変更で、金利を引き上げている」という話が入ってきました。

責任共有部分(20%)があるとはいえ、保証付き部分まで金利を引き上げるというのは不可解です。引き上げ分の5倍に相当する信用リスクの増大がある、とでも考えているのでしょうか。

当該地域の信用保証協会は、「金利を決めるのは金融機関の判断」と知らんぷり。

また、

同信用保証協会はメディアリレーションが脆弱で、事業者に対しても自ら積極的に働きかけていないので、借換保証制度は十分に事業者の知るところとなっていません。発信しないことは顧客目線の欠如、レイジーの証です。

「行儀の悪い金融機関」と「レイジー保証協会」の共犯がなせる技。

中小小規模金融にとってなくてはならない信用保証制度。この4月から、信用保証協会の信用補完の仕組みが大幅に改善されています。中小企業庁のホーム...

早速、顧客本位の取り組みで定評のあるいくつかの信用保証協会の方たちの意見をうかがってみました。

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~条件変更先となったから協会保証付き融資の金利を上げるなんて聞いたことがない。そういう事を避けるために借換保証制度を国が作ったのではないか。将来のPL改善に期待できてウチで支援すると決めたなら、プロパーでさえも保証付きで肩代わり、返済もキャッシュフローが厳しければ据置&長期でやる。そこからPL改善支援です。

~かつて某金融機関から、ゼロゼロ融資により保証付き融資の平均金利が下がるので、リスケ先についてはゼロゼロ以外の金利を引き上げたいとの申し出があったが、信用保証協会が「何のためのゼロゼロ融資なのか、国税を投入してまでの措置なのか」という正論をもって拒絶した。

~金融機関と口論になることもあったが、リスケ中の経営支援先に対し、保証協会保証付きの金利を上げることは認めなかった。返済ができなくて困っている事業者に対して、金利をあげるのは無理難題、金融機関間の協調も保てなくなる。

~当地は固定金利が多いからかもしれないが、リスケで金利引き上げなんて聞いたことがない。信用保証協会では、地元金融機関に借換保証を積極的に案内し、そもそもリスケに至らないよう早めの手当を依頼している。借換保証で時間を稼ぎ、PLの立て直しを図っていく。これ以外方法はない。

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これが普通の感覚ですよね。

これらの信用保証協会は、金融機関に対し毅然とした対応をしています。

信用保証協会が地元金融機関(とくにトップバンク)の下請け根性が染み付いたままだと冒頭のようなことが起こるんでしょうね。

今回の「挑戦する中小企業を応援するパッケージ」によって、こういうレイジー協会の居所はなくなります。

さようなら。