10月に東証プライム銘柄のうち、約1割がスタンダード市場に移行との報道がありました。
プライムの要件のひとつである、流通株式時価総額100億円が高い壁になったようです。
https://toyokeizai.net/articles/-/670115?page=2
プライムからスタンダートへのシフトもさることながら、今年は上場そのものの意義を問う年だったといえるのではないでしょうか。
26日の日経電子版「MBO、最高の1兆円超~今年、大正製薬やベネッセ相次ぎ 東証・物言う株主が圧力」に注目しました。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20231126&ng=DGKKZO76425460W3A121C2EA2000
~上場負担から逃れ中長期の経営改革に取り組みたいと考える企業が多い。企業は上場することの意義を改めて問われている。(中略)企業がMBOを選ぶ理由の一つは、短期的な株価変動や株主への利益配分にとらわれず、中長期視点で構造改革に取り組みたいと考えていることだ。(記事より)
~日本はこれまで人材獲得や取引先の開拓に重要だとして、上場を重視する企業が多かった。日本企業の上場社数は約3900社とニューヨーク証券取引所(NYSE)の約2300社よりも7割ほど多い。一方、東証3市場の時価総額はNYSEの4分の1程度だ。(記事より)
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翻って地方銀行においても、かつては人材確保や取引先の開拓のために上場へ向かったことは否めません。
株式市場で資本調達を行い、国内のみならず海外においても事業拡大していこうとのスタンスの地方銀行は決して多数派とは思えません。
地方銀行のなかには、業務エリアの地元集中を明確に宣言しているところもあります。協同組織金融機関(非上場)に着々と近づいている感じですね。
こういう地方銀行の非上場化、検討の価値は十分にあります。
多くの地方銀行は、横並びでどこかがやれば追従という体質が染み付いています。ファーストペンギンが飛び込めば次から次へとという展開もありうるのでは?