2018金融行政方針に見る地銀の競争のあり方

昨日のブログ、森俊彦さんの西日本新聞のインタビュー記事のフローアップです。

森さんは

「顧客本位の立場で考えると統合合併の前にやるべきことがある」

と明言されていますが、2018金融行政方針の中にある「地域金融における競争のあり方」の項は、地域金融機関の再編を数値分析で煽る?人たちにはしっかりと読んでもらいたいところです。

とくに「企業アンケート調査」のところ、ここには顧客の声が凝縮されています。

〜正常先上位や大規模の企業を中心については、「県内地銀」以外の金融機関への 借換えの選択肢が確保されている状況が窺える。(正常先上位や大規模企業を除くと選択肢が確保されていないということですね ← 多胡注)

〜地域金融は、中長期的な信頼関係の構築に基づくサービスという特性を有しており、競争が確保されていても「現在の取引金融機関を信頼している」場合や、競合金融機関の有無にかかわらず元々借換えが難しい信用力の低い企業の場合に、「借換えを検討しない」又は「借換え を検討しても実際には借換えを行わない」可能性がある。したがって、借換えの可否や意思の有無を競争状況の認定に用いる際には、こうした特性を踏まえ、慎重に行う必要がある。

〜地元の金融機関は、地元以外の金融機関よりも、地元貢献や地元企業への経営支援に熱心だと回答した企業は全体で8割弱であり、地元金融機関による地域経済への貢献に対する期待は高い。そのため、県外金融機関との経営統合を行う場合にも、統合により創出される余力を活用して、地域経済の発展に貢献していくことが期待される。(県外資本でうまくいくのでしょうか?← 多胡注)

(いずれも原文通り)

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本日、第四北越FGが発足します。

2018金融行政方針にある顧客の声をしっかりと受け止めて、顧客本位の持続可能な業務運営を行っていただきたいものです。

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