お金のプロフェッショナルとしての矜持はどこへ行ってしまったのか、と思うような地域金融機関の事例が絶えまなく、耳に入ってきます。
「あなたたちは真の意味での資金繰り支援のプロ集団ですか」、真の資金繰り支援とは、お客さまを借金漬けにするのではなく、「お客さまがお金の心配なしに事業に専念できる環境を整えること」ですよ。
そこから信頼関係が生まれ、事業の課題に関する相談相手になれるのです。このステージで初めてコンサルティングが視界に入ってきます。
最近の旅芸人ブログではこの点を繰り返し発信しています。
これに対し、地銀の支店長を務めたのち、地元企業に転職した実体験をもつ方から、コメントをいただきました。
「銀行の外に出た経験から、まだまだ本当に事業者に安心の場を提供出来る金融マンは少ないといわざる得ないという残念な現実があります。まずはお金のプロとしての技量を磨いて事業者が事業に取り組める環境を提供して差し上げることに注力することが本当の支援だと感じます。」
コメント
「お取り先を資金繰りの不安から解放し、本業に専念できる環境を整えて差し上げる」には、中小企業ファイナンスの「原理・原則」と「あるべき姿」の理解が必要です。原理原則に基づく「あるべき論」と言っても良いと思います。
また、リファイナンスは「折返資金」「復元資金」と言われるように、本質は「足らないお金をつけている」に過ぎません。緊急避難的対応を求められる状況では、仕方ない面はありますが・・・。
今後必要となるのは「財務構成の是正」という考え方で、これには「あるべき論」の深い理解と事業継続性の判断(事業性の理解)が必要となってきます。
残念ながら、多くの金融機関は、ここが弱いと感じてます。
「切った貼った」を除き、資金面からの財務構成是正は、金融機関にしかできない分野とも考えています。
以前、先生の講演また事業性評価講座も受講させていただいてあります。
今回のコメントの返答ですが、我々、信用金庫ですが、資金繰り弁済先なのか、利益償還できているのか、短コロ要先なのか、メイン先であれば、財務の是正を行っております。リスクに見合った金利も設定させていただいておりますが、ものすごい手間がかかります。財務の是正だけでなく販路開拓または粗利改善などしないと利益償還できないのが現状。現場は頑張っていると思います。一部の現場だけかもしれませんけどね。
シンキンマン様
コメントありがとうございます。
鎌ケ谷研修所の、あの3日がかりのハードな講座(うち2日を私が担当)ですね。持ち帰って実践なさってるというお話、嬉しく思います。
部屋で休んでいると、懇親会(講師の参加は不可)の終わった皆様に引っ張り出され、消灯まで語り明かしたのを思い出します。