本当に地域でリスクをとっているのは『事業者』
- それを助けるのが金融機関などの地域金融の担い手
- 過度な担保や経営者保証と信用保証協会丸投げで、リスクテイクという言葉が金融機関から出る不思議
- 信用保証協会は保証すれば一丁上がりではない、誰から保証料をいただいているのか
- 事業性評価、資金繰り支援、本業支援、伴走支援は当然のこと
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6月20日の諏訪シンポジウムで話をしたときの、投影資料の中の一枚です。
「事業者を見下す」地域金融機関の人間が少なくないことから、冒頭にこのスライドを入れました。
さらに、
地域金融機関の職員たちの中にあるカーストもどきにも不快感を覚えます。
地域トップバンクの人間に見え隠れする小さい世界での優越感。
金融機関を辞めて新しい仕事をしている人間の中で、自己紹介の枕詞に前職(「もと〇〇銀行です」)を実名入りで上げてくるのもトップ地銀の人間が多いというのがワタシの実感です。
不良債権処理の大ナタをくらい、国際競争の荒波に翻弄され、ズタズタになったメガバンクの行員以上のものを感じます。
コメント
実際には自信のなさの表れ、ということではないか、と思います。
敢えて「自分より下な存在」を作りあげて、それに対する優越感で自分を安心させるようなメンタリティなのでは。
結局それは、そうしなければ自分自身を自己正当化できない、という精神状態なので、つまるところ自信のなさ、翻って言うと、自分の立場が危うくなることへの恐怖心の裏返しのように思えます。
ランスロさんの意見に賛同です。強がるということは何かを恐れ、おびえ、引け目を感じているからです。謙虚に学ぶ姿勢、慎み深い、傾聴とは、揺るがぬ自信と本当の強さがあるからです。金融庁が金融検査マニュアルを捨てた凄さは、ここにあると思います。失敗や回り道もあろうかと思います。しかし、恐れずに前に進むという行政こそ、納税者が求めているものです。
リスクをとって、事業を行なっている事業者さんに敬意を忘れたら、金融機関の意味は無いと考えています。
金融機関ではモノを生み出す事が出来ません。その事を真摯に受け止めて、常に謙虚にあらねばと自戒します。
「地域金融機関の職員たちの中にあるカーストもどき」と言えば、
県内に2地銀、4信金、2信組(地域信用組合)を有するどこかの県では、
公的支援機関が金融機関と何か連携を図る際に、
2信組が外されることがしばしばあります。
2信組が「ハブられる」背景には、もしかしたら信組側の姿勢の問題も
あるのかもしれませんが、
当時、外部から転職し、当該信組で経営支援業務に当たっていた小職は、
自組織が県内金融機関の下層カーストに置かれているのか?…と
切ない思いを抱き、小規模信組ならではのやり方での事業者支援を模索する一方で
県内の連携体の輪に入り、果たすべき役割を果たすよう周旋にも努めました。
現在は事情あって当該信組を離れておりますが、
古巣が「どうせウチは零細金融機関だから」と事業者支援から背を向けることの
無いよう、外部からも働きかけを行っていければと考えております。