「スピーディーに、問題を起こさず、コストをかけずにやりたい」
他行とのシステム統合を考えている地域銀行の経営者との対話の中で、出てきた言葉です。
おい、おい、
希望を語るのは勝手ですが、システム部門に対し「よきにはからえ」、システム部門はベンダーに丸投げという図式が透けて見えます。
このような銀行の多くは、有価証券運用においても担当者に任せっきりで、激変する相場の中ではなすすべもなく、地元顧客との取引で粛々と積み上げた利益を吹っ飛ばしています。でも経営は責任を取らない。
不思議ですね。
システムにせよ、有価証券運用にせよ、経営陣のリテラシー向上は必須です。
経営陣の中にこういう業務の経験者がいない組織 (はっきり言って、これがマジョリティ) ではそれなりの対策を打たねばならないでしょう。
経営会議の中に専門家の風を入れること。
役員として外部招聘するのが難しいのであれば、まずは社外役員、アドバイザリーボードといった枠組みの中で改善を図らねばなりません。
ちなみにワタシが社外役員を務めている銀行には、内外の債券市場を知り尽くした経験豊富で高い見識を持つ社外取締役さんがいます。心強い限りです。