まずは、8月6日の日経電子版、遠藤金融庁長官のインタビュー記事から。
《「地銀は経営状況に応じて3つに分類している。第1グループは(業績が安定し)ビジネスモデルを正面から議論できる時間軸の長い銀行だ。これに対し持続可能なモデルを構築できずに本業利益が薄く、時間軸の短い銀行が第2グループ。そして金融機能強化法で公的資金が入っている対象が第3グループとなる」
「第2、3グループは(新たな監督指針の)早期警戒制度で対応する。場合によっては業務改善命令といった枠組みで、金融庁が伴走しながら具体的なビジネスモデルの構築や経営に関してモノを言わせてもらう」》
ところで、
第3グループ、金融機能強化法で公的資金が入っている地域銀行は現在13行あります。
公的資金を導入した銀行は、3年ごとに経営強化計画を提出し、審査会の承認を受けねばなりません。
毎年夏といえば、計画のオールオーバーがあり、今年も数行の計画書が審査にかかります。
ワタシは審査委員を務めているのですが、早いもので10年になります。光陰矢のごとし。
例年、金融機能強化法の趣旨を十分に汲み取った計画書が出てくるのですが、それがしっかりと履行されるかどうかがポイントです。
履行状況は金融庁がチェックしているのですが、新しい早期警戒制度のもとで、さらにレベルアップするものと考えられます。