次世代版 地域商業銀行

11月を迎え、地域銀行の中間決算ならびに通期の業績修正などが続々と公表されています。

デジタライゼーションの加速、超低金利の継続と厳しい経済環境の中で、現行の中期経営計画が通用するとは思えないのですが、各行とも計画の練り直しもなく粛々と進めていることに不思議さを感じます。

その中で、昨日、中期経営計画 (2018/4~2021/3) の見直しを発表した北國銀行のスピーディーな対応には、同行らしさが感じれます。

昨日発表の北國銀行「中期計画の見直しに関するお知らせ」には、次のように書かれています。

~同業のみならず異業種との競争も激化していることから従来にはない発想で各種施策をスピード感を持って実施していかないと、 収益環境は益々厳しくなっていくと考えております。現中期経営計画の終了(2021年3月)を待たずして各種施策を前倒しで実施していくために、現中期経営計画の内容を一部見直し、新たに 2024 年 3 月までを計画期間とする中期経営計画「コミュニケーション×コラボレーション×イノベーション2024」として策定いたしました。~(抜粋)

お客さまとのコミュニケーション、リレーションの更なる進化を図り お客さま目線を深化させ、行内および地域とのコミュニケーション・コラボレーションを深め、地域全体のイノベーションに貢献する「次世代版 地域商業銀行」。

具体的な営業戦略として力を入れる「コンサルティングによる非金利収入の増強」にせよ、「IT活用による営業生産性の質の向上」にせよ、一朝一夕にできるものではありません。

同行の場合には他行にはない長年の土台づくりがあることから、地に足のついた計画に感じられます。

中小小規模企業に対する、資金繰り支援と販路拡大等の支援による伴走型のリレーションシップバンキングの対極として、インベストメントバンキングを志向する大手地方銀行があるのですが、北國銀行のビジネスモデルは地域トップバンクのあるべき姿として共感できるものです。

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