昨日の日経電子版(本日の日経新潟版)に掲載された三条信用金庫(新潟県)の西潟理事長のインタビュー記事を読んだ感想です。
コロナウイルスの製造業への影響、これに対する製造業者の意識が明確に述べられています。
~いま手元に資金がなくなり切羽詰まっているといった企業はそれほど多くはない。まだ持ちこたえていると言える。三条地域は過去の円高不況の影響で、金属加工業などを中心に相当数の企業が淘汰されてきた。その経験もあるため経営者もそれほど慌てていない。現在まで残っている企業は体力があると改めて実感している。(同記事)
~当信金の燕・三条地区を対象とした景況調査ではリーマン・ショック時の2008年9月の業況判断指数はマイナス33まで下がった。半年後にはマイナス62まで落ち込み、プラスになるまで3年かかった。20年3月の調査もマイナス29で、先行きが懸念される。(同記事)
円高不況、リーマンショックと数々の荒波を乗り切ってきた百戦錬磨の事業者の姿勢がよく分かります。
とはいえ今後、リーマンショック以上の厳しい局面になるものと予測される中、信用リスクを負うことを覚悟の上(→赤字決算による資本の毀損も含めてと思います)、徹底的に企業支援していく決意を読み取れます。
~地域のお客様に寄り添って手助けすることに尽きる。まさに、地域密着の信用金庫としての存在意義が問われている。もちろん将来的な信用リスクも負うことになるだろうが、ある程度は覚悟をしている。取引先あってこその金融機関であり、顧客がいなくなれば我々だって困る。(同記事)
地元事業者は、我が町に頼りになる協同組織金融機関があることの有り難みを感じていることでしょう。
協同組織金融機関の空白地が心配です。